管理の行き届いていない空き家は、地震や台風などで簡単に倒壊する恐れがあります。
倒壊した空き家は近隣に被害を与えるだけでなく、景観や治安の悪化にも繋がります。
そこで、高梁市では市民の安全を確保するために、老朽化した危険な空き家の解体工事に対して最大30万円を支給しています。
高梁市で空き家を所有している方は、ぜひ一度確認しておきましょう。
空き家解体の補助金の概要
まず最初に、高梁市で実施されている補助金制度の概要について紹介します。
補助金の目的
高梁市では、暮らしの安全安心の確保を目的に、危険な空き家の解体工事に対して補助金を支給しています。
暮らしの安全・安心の確保や住環境の向上を図ることを目的に、老朽化した危険な空き家で、近隣民家や道路に被害を与えるおそれがある「老朽危険建物」の除却工事費の一部を助成します。
引用元:高梁市ホームページ | 空き家の除却(高梁市老朽危険建物除却促進事業補助金)について
この要綱において老朽危険建物とは、倒壊や外装材等の落下の危険性があり、倒壊等が起こった場合に近隣民家等及び道路法(昭和27年法律第180号)による道路に重大な損害を及ぼすおそれがある市内に存在する不良住宅かつ空き家となっている建築物で、次の各号に掲げる要件を満たしたものでなければならない。ただし、市長が特段の事情があると認めて対象とした建築物はこの限りでない。
引用元:高梁市老朽危険建物除却促進事業補助金交付要綱 | 第2条
対象物件
ただし、補助金を受取るには以下の条件を全て満たしている必要があります。
- 高梁市にある不良住宅で空き家
- 近隣民家や道路に被害を与えるおそれがある
- 高梁市の調査で危険な空き家と判定された
- 所有権以外の権利(借金の担保等)が設定されていない
- 国、自治体等の所有でない
対象となる建物は高梁市の調査で危険と判定された空き家に限ります。そのため、申請には事前の現地調査が必須です。
対象者
また、申請者は以下の条件を全て満たしている必要があります。
- 市税を完納している
- 補助を申請する解体工事について、他の補助等を受けていない
対象工事
さらに、空き家の解体工事は以下の条件を全てクリアしなければいけません。
- 高梁市内の業者が行う
- 建設業の許可または解体工事業の登録がある業者が行う
- 補助金の交付決定前に着工していない
残念ながら解体業者さんの中には無許可で営業しているところがあります。もちろん、補助金の利用に関わらず解体工事を依頼する解体業者さんはきちんと許可を受けた解体業者さんに依頼するのがオススメです。

また、解体業者さん選びに迷った際は当協会が運営する解体無料見積ガイドをご利用下さい。
厳しい審査基準をクリアした解体業者さんの中からお問い合わせ頂いたお客様にピッタリの解体業者さんを無料で3社ご紹介させて頂きます。
補助金額
補助金額は、対象経費の1/3です。(上限30万円)
100万円(対象経費)×1/3=30万円(計算上は33万円ですが、30万円以上は補助されません)
対象経費は解体業者に支払う請負代金で、解体費用+解体工事で出たゴミの運搬や処分費用が主な中身です。
受付開始日と期限
受付開始日は2014年4月1日からです。
期限は現在設けられていませんが、制度は変更や終了になる可能性があります。
申請の際はホームページを確認の上、お早めにお願いします。
高梁市ホームページはこちらから
空き家解体の補助金の手続き方法
次に、空き家解体の補助金の手続き方法について確認しましょう。以下の表をご覧ください。
↓
☆交付の申請
↓
交付の決定通知
↓
☆解体工事
↓
☆完了報告
↓
補助金額の確定通知
↓
☆交付の請求
↓
補助金の交付
「☆」を付けた部分が、申請者側で何らか動く必要があるところです。それでは、流れに沿って「☆」を見ていきましょう。
事前準備
まず、交付の申請前に事前調査の依頼(老朽危険空き家の認定)と解体工事の見積書の取得をします。
事前調査の依頼には、認定申請書(様式第1号)を高梁市に提出する必要があります。
認定申請書(様式第1号)
認定申請書以外にも以下の添付書類が必要です。
- 位置図(付近見取図)
- 平面図
- 外観写真(周辺環境が分かるもの)
- 解体工事の見積書
なお、申請に必要な解体工事の見積書は事前に解体業者さんに問い合わせて作成してもらう必要があります。
もし、解体業者さんの手配でお困りの際は当協会が運営する解体無料見積ガイドをご利用下さい。
交付の申請
事前準備がすべて終わったら、交付の申請に入ります。交付申請書(様式第3号)と事業計画書(様式第4号)を用意しましょう。
交付申請書(様式第3号)
事業計画書(様式第4号)
さらに、以下の書類も必要です。
- 見積書(内訳付き)
- 解体業者の建設業の許可証または解体工事業の登録証の写し
- 老朽危険空き家の認定通知書の写し
- 登記事項証明書(または所有者を確認できる書類)
- 市税に未納がないことを証明する書類
登記事項証明書は登記所や法務局に、市税に未納がないことを証明する書類は高梁市に問い合わせて確認をして下さい。
なお、補助金の申請には書類審査があります。
審査を通過すると交付の決定通知が届くので必ず交付の決定通知を確認してから解体工事に着手して下さい。
解体工事
解体工事中は手続きなどはありません。
ただ、解体工事終了後の完了報告では解体工事完了後の写真が必要になります。忘れずに解体業者さんにお願いしておきましょう。
ちなみに、解体工事中は騒音や振動などでご近所の方とトラブルに発展してしまうケースがあります。
解体工事の前には事前の挨拶まわりを欠かさずに行うようご注意下さい。

完了報告
工事が完了したら、実績報告書(様式第8号)と事業完了届(様式第9号)を提出します。
・実績報告書(様式第8号)
・事業完了届(様式第9号)
さらに、次の書類を出します。
- 請求書の写しまたは領収書の写し(金額の変更がある場合は、内訳付き)
- 工事の完了写真
- 廃棄物に関する処分証明書等(マニフェスト)
実績報告書(様式第8号)以外は解体業者さんに依頼すれば用意してもらえます。
完了報告後に、高梁市の審査と現地調査があります。問題がなければ補助金額の確定通知が届けられます。
交付の請求
補助金額の確定通知が届いたら、補助金の請求ができます。通知と通帳等を持って、直接高梁市に行きましょう。
以上で、空き家解体の補助金の手続き方法について、説明は終了しました。
分からないことは、高梁市に電話で問い合わせることが可能です。
環境課 環境衛生係
〒716-8501 高梁市松原通2043番地
電話:0866-21-0259
FAX:0866-21-0423
公式サイト:空き家の除却(高梁市老朽危険建物除却促進事業補助金)について
まとめ
今回は、岡山県高梁市の空き家解体の補助金についてお話ししてきました。
空き家の処分は、手間、労力、資金に加えて感情面でも簡単に決められないかもしれません。でも、そのまま放置し続けて問題を起こしてしまうよりは、補助制度を上手く活用して早めに解決してしまった方がよいと思います。
まずは、第一歩として事前調査の依頼をしてみてください。
高梁市公式サイト:空き家の除却(高梁市老朽危険建物除却促進事業補助金)について