全国でも年々増加の一途をたどる空き家問題。
手入れの行き届いていない空き家は、倒壊や飛散の恐れがあり、近隣住民に多大な被害を与えかねません。
鹿児島県南さつま市では、空き家による災害から市民を守るため、市の景観を守るために危険となった空き家の解体工事に対して、最大30万円の補助金を支給しています。
南さつま市で空き家を放置してしまっている方へ、おすすめの制度をご紹介します。
南さつま市危険廃屋解体補助事業の概要
南さつま市では、市政の一環として「危険廃屋解体補助事業」を行っています。
内容を詳しく見ていきましょう。
補助金の目的
南さつま市では、空き家の倒壊から市民の安全を守るために、危険とみなされた空き家の解体工事に対して補助金を支給しています。
市では、市民の安心安全の確保や市内の景観及び住環境の向上を図るため、老朽により危険となった廃屋や自然災害によって、全壊、半壊又は一部損壊した家屋等の取り壊しや撤去に要した費用に対し、次の補助要件等により補助金を交付します。
ちなみに、空き家を危険とみなすのは南さつま市の自治体です。
南さつま市では危険な空き家を「危険廃屋」と「倒壊廃屋」として認識し、定義は以下のようになっています。
(1) 危険廃屋 現に居住その他の用に供しない建物で、老朽化により壊れた部材が落下又は飛散若しくは騒音を発生するなど防災上周囲に危険を及ぼすおそれがあると認められるもの
(2) 倒壊家屋 台風又は地震等の自然災害(以下「災害等」という。)によって全壊、半壊又は一部損壊したもの
補助金額
南さつま市での補助金額は、「危険廃屋」「倒壊廃屋」問わず解体と撤去にかかった費用の1/3です。(30万円を上限とします)
100万円(解体にかかった費用) × 1/3 = 30万円(計算上は33万円ですが、上限の30万円以上は切り捨てて計算します)
ただし、災害などにより倒壊し、損害保険等が支払われた場合は、解体にかかった総額から保険手当の額を差し引いて考えます。
60万円 × 1/3 = 20万円(実際の支給額)
対象物件
ただし、補助金を受取るためには、解体をする建物が以下の条件を満たしていないといけません。
- 公共事業による移転等の補償対象になっていないこと。
- 人の居住又はその他の利用に供していないこと
- 「危険廃屋」「倒壊廃屋」と市からみなされていること
補助金の対象となる物件は南さつま市から危険廃屋、倒壊廃屋のいずれかに指定されていなければなりません。
したがって、現在市から指定を受けていない場合は事前調査が必要になります。
事前調査が必要な場合は、南さつま市役所にお問い合わせください。
申請者が満たす条件
さらに、補助金の申請者は以下の条件を満たしている必要があります。
- 廃屋及び家屋の所有者又は所有者から解体・撤去の委任を受けていること
- 解体後の土地は、適切に管理すること
難しい条件は特にありません。
申請者は、空き家の所有者本人でない場合でも大丈夫ですが、所有者からの委任状が必要です。
委任状は、南さつま市のホームページからダウンロードができます。
解体工事に関する条件
また、解体工事は以下の条件をクリアしている必要があります。
- 解体経費が10万円以上であること
- 解体撤去を行う業者は、市内に本店、事業所等を有する事業者であること
- 自然災害等を原因とした解体は、罹災を受けた日から6か月以内に申請すること
補助金を支給する目的のひとつに「地域活性化」があります。
そのため、解体工事は南さつま市内の解体業者さんに依頼しなくてはなりません。
しかし、初めて解体工事を行う場合、業者さん選びに自信が無い方も多いと思います。
当協会が運営する〈解体無料見積ガイド〉では、全国から厳しい審査を通過した優良解体業者さんを、ご相談頂いたお客様の希望に合わせてご紹介しています。
無料で3社同時見積りも取れますので、解体業者さん選びに迷ったらぜひご連絡ください。
受付開始日と期限
補助金制度の受付開始日は、2014年4月1日からです。
現在、補助金の受付期限は設けられていませんが、制度は変更や終了になる可能性があります。
申請はなるべくお早めに、手続きの前にはホームページにて最新情報をご確認ください。
補助金を受取るための簡単な2つのステップ
【ステップ1】必要書類を準備しよう!
自分で用意する書類
自分で用意する書類は、以下の通りです。
「委任状・同意書・罹災証明書」は特別な状況にある時のみ必要になります。
自分の空き家が該当するかどうか確かめてみましょう。
・災害により倒壊し、かつ解体が既に済んでしまった……同意書、罹災証明書が必要
・所有者が申請に来られないので、代わりに申請を頼まれた……委任状が必要
解体業者や市役所に用意してもらえる書類
用意してもらえる書類は以下の通りです。
- 解体工事の見積書(業者さんからもらいます)
- 名寄帳証明(市役所の税務課で発行されます)
以上の書類を全て用意できたら、市役所へ提出します。
【ステップ2】市役所へ提出!
これまでに用意した書類は、全て南さつま市役所総務課自治防災係へ提出します。
住所:鹿児島県南さつま市加世田川畑2648番地
提出する課:総務課 自治防災係
電話:0993-53-2111
業務時間:8時30分~17時15分
閉庁日:土・日曜日、祝日、年末年始(12月29日~1月3日)
お問い合わせはこちらから
提出が終わったら、審査の期間です。
審査の結果、条件を満たしていた場合は、市役所から交付決定の通知が届きます。
交付決定の通知が来たら、市役所の指示にしたがってください。
3 まとめ
南さつま市では、必要書類を揃え審査を受けることで補助金を受け取れます。
対象となる空き家は危険指定された場合だけですが、空き家を解体できずに放置されている方は多いと思います。
南さつま市で空き家をお持ちの方は、ぜひ一度ご検討されてみてはいかがでしょうか。
もし、概要等で分からない事があったら、南さつま市役所へお問い合わせください。