【空き家】台風が来る前に準備しておきたいことと、被害にあったときの対応

今年も大雨などの自然災害が多くなっています。これからの季節は台風も気になるところです。空き家を持っている人からの相談で多いのは、空き家が台風や地震などで倒壊し、近所の方に迷惑をかけないか心配だということです。

使わなくなった建物は急速に老朽化していきます。ここでは、台風が来る前に対応しておくべきこと、台風被害にあったときの対応について紹介していきます。

台風時期の前に準備しておきたいこと

空き家にしている住宅は、人が住んでいないので居住しているよりも、住宅の劣化が早くなることが多くあります。空き家が近隣にご迷惑をかけていることは多く、台風などの天災時は屋根瓦が飛んだり、庭の樹木が折れて、隣の家に被害をもたらすことは少なくありません。

まずは、事前に台風の前に次のことを確認しておきましょう。

契約内容の確認

火災保険の契約期間、保険の種類(火災保険、家財保険、地震保険など)、保険内容を確認しましょう。保険の内容がわからないと対応することができませんので、事前の保険証書などの場所を把握しておくことも大切です。

保険内容で確認しておきたいポイントは、火災保険の期間と家財などが含まれているか、特約などの保険内容です。台風で建物に被害があった時や、浸水などの時、保険で修理できる場合があります。

被害になる可能性がある場所の対処を行なう

台風で被害が多いのは、屋根瓦や樹木などが飛散したりして、近隣に迷惑をかけることです。事前に屋根の状態や雨漏りしていないか、飛びそうなものが家の周辺にないかを確認しておくことが必要です。

台風被害にあった場合の対応

台風で被害にあったことが確認できれば、保険請求の手続きを行いましょう。近くに住んでいないと、自分で目にすることはないので、忘れてしまいがちですが、台風などが通過した後には、必ず住宅のチェックに現地に行かれることをおすすめします。

そこで、もし台風で、空き家が被害にあったら、火災保険の内容を確認し、以下のような手続きで請求することができます。

保険証券の準備

契約期間と、火災保険・家財保険・地震保険の内容を確認します。

保険会社や代理店に、保険金請求の旨を連絡

保険証券を見ながら、どんな被害があったのかを担当者に伝えましょう。また、被害状況を伝えるときには、写真も準備しておきましょう。必要があれば、メールなどで被害状況も伝えることができます。

請求に必要な書類送付を依頼

保険請求に必要な書類を保険会社から送付してもらいましょう。書類が来る前に、必要な書類をTELなどで問合せておくと、実際に請求するときに早く手続きすることができます。業者に見積もりが必要な場合には時間がかかることがあります。

保険会社による審査

保険会社が書類やヒアリング、被害状況の写真などから審査を行います。これらの結果から支払金額が決定します。場合によっては、現地確認する場合もあります。

保険金の振込

指定した口座に保険金が振込まれます。

なぜ、台風対策をしておくべきなのか

家の損傷を放置していると家の傷みが早まる

人が住んでいない空き家は傷みが早いといいますが、家の壊れたところをそのままにしておくと、さらに家の傷みが早まってしまいます。その中でも、雨漏りは発見しにくいことの1つです。雨漏りは、雨漏りしている状態でないと、発見しにくいものだからです。雨漏り直後ならその箇所が濡れていますからすぐにわかるのですが、数日経ってすっかり乾いてしまうと見逃してしまうことは珍しいことではありません。

実際に雨漏りの修理工事をする業者が工事を行なうときには、水を流して雨漏りを確認しています。それくらい普段の状態で雨漏りを発見するのは素人には難しくなっています。

天井に雨漏りの跡があれば、わかりやすいのですが、小さなものであれば気づかないまま進んでしまい、和室のここの畳だけブヨブヨしていると、気づいたときには床がボロボロになっていることもあるのです。

近所トラブルになりやすい

「自治体の空き家対策に関する調査研究報告書(平成26年3月発行)」によると、空き家のもたらす問題として「雑草・悪臭など衛生環境悪化」、「景観の悪化」、「不法侵入などによる治安の悪化」、「生命・身体への被害のおそれ」が挙げられています。

空き家の問題出所:「自治体の空き家対策に関する調査研究報告書(平成26年3月発行)」

空き家は長期間放置され老朽化すると、蚊やハエなどの害虫が発生しやすくなったり、ねずみの発生誘発や野良猫の繁殖となることもあります。また、建物が倒壊したり、落下物による危険の増大や、屋根材(瓦等)の落下の危険、強風や積雪、地震等による倒壊などもあります。これらによって、子どもがケガをしそうになるケースも見られます。

また、空き家は台風による破損や倒壊の危険もありますが、空き家は火災(放火)リスクが高いと言われています。

参考資料:空き家の現状と実家を空き家にしておくことの問題とは

空き家が及ぼす影響については、下記の記事も参考にしてください。
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空き家にしておくことで近隣へ及ぼす影響とは?

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まとめ

使わなくなった建物は急速に老朽化していきます。ここでは、台風が来る前に対応しておくべきこと、台風被害にあったときの対応について紹介してきました。事前に対応を考えておくと、いざというときにすぐに対応できるでしょう。保険章の内容や現場の状況を確認しておくことをおすすめします。

空き家に関する検討を考えはじめるときに、初めの一歩として、まずは見積もりを取ってみることも一つの手です。まずは、気軽に相談や見積もりをしてみてください。台風のたびにドキドキしたり、気が重くなることから解放されるかもしれません。