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地方の空き家を再生・活用へ!地域ごとの取り組みを紹介

アイキャッチ

現在、空き家は全国に820万戸あるとされています。(2018年 国土交通省調べ)

相続した空き家をどう活用するか、頭を悩ませている方は全国に溢れています。

オーソドックスな方法としては、「売却」がありますが、取り分け地方の空き家は、買い手が付きにくいものです。

だからこそ、地方自治体や地域団体では空き家を活用するために、様々な取り組みをしています
しかし、まだ知名度が低いために「田舎の家だから売れない」と決めつけて、空き家を放置してしまう方もいます。

今回は、空き家を活用する為に、地域が行っている取り組みをご紹介します。
空き家を活用するために、利用出来る制度があるか見ていきましょう。

1 既に全国区!理想の仕組み「空き家バンク」

聞き慣れない言葉かもしれませんが、空き家対策の制度として、全国の自治体では「空き家バンク」なるシステムを採用しています。

空き家バンクの仕組み

全国には、空き家が売れなくて困っている空き家の所有者がいる一方で、田舎に住みたい空き家利用希望者が多く存在します。
両者を引き合わせてくれるマッチングサービスが、空き家バンクです。

全国でも800以上の自治体が、地域の活性化を目指して空き家バンクを採用しており、多くは非営利(無料)で行っています。

空き家バンク 説明

空き家バンクの特徴

買い手が付きやすい

空き家バンクのメリットとして大きいのは、やはり買い手が付きやすい事です。
一般的に、不動産の売却は不動産会社で行いますが、空き家に関しては、よほど綺麗な状態で無い限り、不動産会社では買い手が付きにくいのです。

なぜなら、不動産会社は当然利益を出すことを目的としているので、資産価値が低く、利益の少ない空き家は積極的に売らないからです。
空き家バンクは非営利目的の物が多く、人口増加による地域の活性化を目的としている為、積極的に情報提供を行います。

相場よりも安く取引される

空き家バンクで取り扱われる物件の多くは、相場よりも安く取引されています。

地方自治体も利益を出すことを目的とせず、所有者も売りたい意思が強いためです。
そのため、購入者にとってはメリットになりますが、売却額を気にする所有者の方は注意が必要です。

利用率・認知度はまだまだ低い

システム上は優秀でも、まだまだ利用率や認知度は低いのが現状です。
実際の仕組みはおろか、名前さえあまり知れ渡っていません。

物件成約率 グラフ

引用:株式会社うるる | 平成28年 空き家バンク運営実態調査 成約率

上のグラフは、平成28年における空き家バンクの全国成約率を示したものです。
成約率は、登録件数÷契約件数で算出されます。(登録件数が50以上の団体のみ)

全国的に見ると成約率は50%未満が6割と、契約が上手く行っていない現状を示しています。

空き家バンク 成約率トップ10

引用:株式会社うるる | 平成28年 空き家バンク運営実態調査 全国成約率トップ10

しかし、例えば北海道の滝川市では成約率が90.8%とかなり高い水準を保っており、一概に空き家バンクが機能していないと見るのは早計です。

空き家バンク 施策

引用:株式会社うるる | 平成28年 空き家バンク運営実態調査 施策アンケート

そして、上のデータは、空き家バンクの成果を上げるための施策アンケートです。
173団体のうち、実に70が「空き家バンク制度の周知・啓蒙」と回答しています。

やはり、「そもそも制度が知られていない」事が成約率が低い原因のようです。
全国的に認知度を上げていく事が、今後の課題になりますね。

自治体は契約に不介入

自治体はマッチングを行うだけで、実際の契約には介入出来ません。
そのため、空き家の価格は所有者が決めることになります。

一見良いシステムに聞こえますが、空き家の所有者、そして利用希望者は不動産に関しては素人の場合が多いです。
素人同士が不動産売買を行うと、後々トラブルが起きやすいのも現実です。

例えば、手頃な値段だから契約したにも関わらず、いざ住んでみたら設備が壊れていたり、壁に穴が空いていたりと、却って高額なリフォーム費用を支払う場合もあります。
そのため、契約前には空き家の厳密なチェックが必要です。

    チェックポイント

  • 雨漏りはしないか?
  • 壁や床に断熱材が使われているか?
  • 壁や窓に隙間は無いか?
  • 設備は壊れていないか?
  • 冬の寒さは大丈夫か?

また、トラブルを起こさない為に所有者自身も良識を持って、気付いている不備はちゃんと申し出ましょう。

全国の空き家バンク一覧

空き家を登録してみたい、詳しい話を聞いてみたいと思ったら、ぜひ各都道府県のHPや空き家バンクの公式サイトを見て問い合わせてみてください。
以下は、全国の都道府県が運営する空き家バンクのHP一覧です。
地域を選択すると該当のHPが読めますので、是非参考にしてみてください。
(※市区町村が運営する物もあります)

全国の空き家バンク
北海道青森県岩手県宮城県秋田県山形県福島県
茨城県栃木県群馬県埼玉県千葉県東京都神奈川県
新潟県富山県石川県福井県山梨県長野県岐阜県
静岡県愛知県三重県滋賀県京都府大阪府兵庫県
奈良県和歌山県鳥取県島根県岡山県広島県山口県
徳島県香川県愛媛県高知県福岡県佐賀県長崎県
熊本県大分県宮崎県鹿児島県沖縄県    

2 空き家プロジェクト?地方での懸命な取り組みを紹介!

空き家バンクの他にも、地方ならではの取り組み「空き家プロジェクト」を行っている地域団体もあります。
空き家バンクのように全国区ではありませんが、地域の空き家問題を改善するための素晴らしい取り組みです。

続いては、空き家問題を改善する為に、地域が行っている取り組みを見ていきましょう。

広島県「尾道空き家再生プロジェクト」(NPO法人)

尾道空き家再生プロジェクト

引用:尾道空き家プロジェクト | 尾道の現状

1つめは、広島県尾道市で行われている、NPO法人主導の「尾道空き家プロジェクト」です。
空き家再生プロジェクトの中でも認知度は高く、既に多くの成果を上げている団体です。

活動趣旨「ユニークで個性的な、尾道らしいまちづくり」

瀬戸内海のおだやかな海と山々に囲まれた街、尾道。 尾道固有の町並みや建物はそこで営まれてきた暮らしの歴史であり文化です。その中でも特にユニークな環境をもつ山手地区ですが、現在、空洞化と高齢化が進み、空き家が数多く存在しています。その中には建築的価値が高いもの、不思議で個性的なもの、景観が優れているもの等さまざまな魅力をもったものも含まれていますが、残念ながら住人を失った家々の傷みは年々加速しています。尾道空き家再生プロジェクトではそれらの空き家を再生し、新たな活用を模索していきます。この活動を通じてほかにはない尾道らしいまちづくりを展開していきたいと思います。

引用元:尾道空き家再生プロジェクト | 活動趣旨

「尾道空き家再生プロジェクト」は、尾道固有の歴史や文化を守るために、廃れた空き家を活用する事で地域の発展に貢献している活動です。
それでは、実際の活動も見ていきましょう。

活動内容

空き家の再生

北村洋品店

引用:尾道空き家プロジェクト | 再生物件02 北村洋品店

1番の取り組みは、なんと言っても空き家の再生です。
既に14件の空き家の再生に成功しており、個人宅や店舗として生まれ変わっています。
再生した物件は全てホームページで紹介されており、建物のコンセプトや再生プロセスなどが詳細に記載されています。

例えば、再生物件02の北村洋品店は、元々は賑やかだったメインストリートの一角である北村商店を改修したそうです。
時代とともに賑やかだった町並みも廃れ、北村商店は完全な空き家状態で、酷い痛みようだったところを「子連れママの井戸端サロン」をコンセプトに蘇らせました。

北村洋品店 内装

引用:尾道空き家再生プロジェクト | 北村洋品店内装

改修作業に携わった多くの地域の方が建築の面白さを感じたようで、北村洋品店を足がかりに多くの空き家を再生しています。

空き家バンク

先程取り上げた、空き家バンクも独自で運営しています。
基本的なマッチングサービスに加え、随時説明会を開催したり、実際の空き家を巡るガイドツアーを実施するなど、空き家利用希望者の関心を引くイベントも用意しています。

お問い合わせはこちら
【尾道市空き家バンク専用ダイアル 080-5624-5067】

空き家再生ピクニック

空き家再生ピクニック

引用:尾道空き家プロジェクト | 空き家再生ピクニック 「こびとの家リメイク」

尾道の傾斜地では、作業困難のために手入れが行き届いておらず、放置される空き家も少なくないそうです。
空き家再生ピクニックでは、作業困難の為に荒れてしまった土地や建物を掃除・手入れに行く活動です。

また、ただ掃除に行くだけではなく、現地ではピクニック気分でお茶や食事を楽しみ、地域間のコミュニケーションも欠かしません。

空き家再生チャリティイベント

チャリティイベント

引用:尾道空き家プロジェクト | 空き家再生チャリティイベント 「ライターズ・イン・レジデンス尾道」

空き家再生の修復費用を捻出するために、再生物件でチャリティイベントを行っています。
イベントを楽しみながら、空き家が再生していく過程を見る貴重な機会でもあります。

空き家再生の興味を煽りつつ、修復費用を募る試みです。

福岡県「糸島空き家プロジェクト」

糸島 空き家プロジェクト

引用:糸島空き家プロジェクト

福岡県糸島半島で行われている「糸島空き家プロジェクト」は、九州大学の大学生を中心に行われている活動です。

活動趣旨「地域と大学の連携により空き家を『地域活動の拠点』へと再生する」

2005年に九州大学が移転を開始した糸島半島では、学研都市構想を推進する一方で急増する空き家が課題となっています。このプロジェクトでは、地域と大学が連携し、糸島の空き家を学生の住まいや地域活動の場として利活用することを試みました。学生と地域ボランティアで協力して空き家を「住む」場所としてのシェアハウス、「働く」場所としてのコワーキング、「集まる」場所としての学習塾など、地域の新たな拠点へと再生し、改修後も学生の自発的な活動を促進しながら地域と連携する手法を提案しています。

引用元:糸島空き家プロジェクト

糸島空き家プロジェクトは、学生と地域が連携し、空き家の再生と地域の発展に貢献しています。
空き家物件を募集し、工務店や林家の指導を受けながら、学生達自ら設計・改修を行います。

空き家再生を行う際、沢山の地元の人と交流する事で、多くの地域住民に愛される建物になっています。
既に6件の空き家再生を成功させており、シェアハウスやカフェ、学習塾など多様な目的で利用されています。

活動実績

「個性の集う家”シノハウス”」

シノハウス リビング

引用:糸島空き家プロジェクト | シノハウス リビング

シノハウス 全体図

引用:糸島空き家プロジェクト | シノハウス 全体図

シノハウス」は、築30年の2階建て木造賃貸アパートを改修して造られたシェアハウスです。
住民の個性を引き出すこと」をコンセプトにしており、個室は入居者ごとにカスタマイズ出来る設計になっています。

また、現在も入居者を募集しており、家賃共益費含めて36,000円と非常に安価での入居が可能となっています。

「元岡学び家-九大研-」

九大研 教室

引用:糸島空き家プロジェクト | 九大研 教室

九大研」は、築130年の古民家を改修し造られた学習塾です。
築130年の歴史を持つ古民家の特徴を生かし、杉材をふんだんに用いたフローリングや、既存の梁を使用した吹き抜けなどを設計されています。

学習塾の運営は「九大家庭教師の会」が行っており、九州大学の学生が地元の子供達に勉強を教えています。

「コ・ワーキングカフェ-がやがや門-」

がやがや門 外観

引用:糸島空き家プロジェクト | がやがや門 外観

がやがや門は、納屋として使われていた築130年の長屋門を改修して造られたカフェです。

しかし、ただのカフェでは無く、「コ・ワーキングスペース」の運営拠点でもあります。

コ・ワーキングスペースとは?
起業家や在宅ワークなど、場所に縛られない働き方をしている人たちが共同で働けるスペースのこと。
単なる作業場ではなく、意見を交換しあう交流の場として、2010年代から日本でも多く取り入れられている。

がやがや門では、カフェのように気軽に借りられるオフィスを目指しており、地域の活動拠点としてのプロジェクトを進めています。

その他の空き家プロジェクト

尾道や糸島のように、精力的な空き家プロジェクトを行っている団体は他にも存在します。
空き家を活用するために様々な活動が行われているので、自分の住んでいる地域ではなかったとしても、一読の価値アリです。

※地域を選択するとHPが閲覧出来ます。

千葉県 松戸市MAD Cityプロジェクト
神奈川県 追浜町空き家プロジェクト
長野県 塩尻市nanoda
大阪府 生野区空き家活用プロジェクト
熊本県 合志市こうし空き家プロジェクト
滋賀県 米原市恋する空き家プロジェクト

3 まとめ

今後、空き家の増加は一層著しくなると予想されます。
各地域では、空き家問題を改善させるために多くの方が立ち上がっているのです。

もし、空き家を売りたいと思っているけれど、「田舎の空き家だし売れないよね……」と考えている方は是非一度、地元の空き家バンク制度や空き家プロジェクトについて調べてみてください。

自分が空き家を売ったり、提供した結果として、地域の発展に繋がる理想の循環が出来ると良いですよね。