お客様の声 東京都杉並区 木造25坪アパート

実際の建物写真

この記事では、東京都杉並区で実際に行われた木造アパートの解体事例をもとに、解体工事にはどんな費用がかかるのか、詳しく解説します。

アパートとはいえ、一般の木造家屋と同程度の大きさです。また、杉並区における解体工事の坪単価相場と、解体費用を安く抑えるポイントについても触れていますので、ぜひ参考になさってくださいね。

杉並区の坪単価相場

解体工事費は、建物の大きさだけでなく、建物以外に解体・撤去するものの量や周辺環境の状況によって金額が大きく異なるため、相場が均一になりません。

ただ、建物本体の解体工事費であれば、地域の坪単価相場と坪数(延床面積)がわかれば、だいたいの金額が予想できます。

MEMO
坪単価×坪数=建物本体の解体工事費(目安)
(※ただし、解体工事にはその他にもさまざまな費用がかかります)

仮に、杉並区で木造30坪の住宅を取り壊す場合、杉並区の木造30~39坪の平均坪単価は3.8万円ですので、3.8万円×30坪=114万円は少なくとも建物本体のみにかかると予想できます。

なお、坪単価は建物の構造(木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造)ごと、坪数ごとに違います。杉並区の坪単価相場については以下の記事に詳しく書いていますので、ぜひチェックしてみてください。

杉並区で実際に行われた解体工事

ここからは、杉並区内で実際に行われた解体工事の事例をもとに、解体工事費の内訳や詳細について見ていきましょう。まずは今回解体されたアパートの基本情報をご覧ください。

建物の種類 木造2階建て
アパート
坪数 約25坪
坪単価 約34,140円
解体工事費総額(税込) 105万8,400円

少しわかりづらいのですが、以下が実際のアパート写真です。建物を上から見ると縦長で、敷地奥の部分が少し出っ張った、L字型の建物でした。

実際の家屋写真
すでに工事の準備として養生シートが掛けられています。すぐ右横のお家に、お客様のお兄様がお住まいでした。

実際の見積書

見積書表紙

※以下で見やすく表にしています。
見積書2

見積書3

名称 数量 単位 単価 金額
仮設工
単管足場シート架払養生 162.00 700 113,400
小計 113,400
建物取壊工
内装造作物撤去工 82.64 800 66,112
建屋解体工 82.64 3,000 247,920
基礎撤去工 41.32 3,000 123,960
木屑運搬処分 25.00 4,500 112,500
混合廃棄物運搬処分 15.00 16,000 240,000
コンクリートガラ運搬処分 14.00 4,500 63,000
小計 853,492
重機回送費 1.0 60,000 60,000
諸経費 1.0 60,000 60,000
小計 120,000
中計 1,086,892
値引き -106,892
合計 980,000
消費税(8%) 78,400
総合計金額 1,058,400

解体工事の見積書には決まった書式がないため、解体業者さんごとに書き方が異なります

上の見積書を作成した業者さんは、建物本体の解体費を「内装」「建屋」「基礎」と分け、さらに廃材の処分費を「木屑(木くず)」「混合廃棄物」「コンクリートガラ」と分けて見積もっていますね。

「坪単価」に含まれる料金
坪単価には一般的に、建物解体の作業費と解体で出た廃材の処分費が含まれています。上の見積書では「建物取壊工」の項目が建物本体の解体費ですので、6項目の小計85万3,492円を建物の坪数(本事例では約25坪)で割ると、坪単価が約34,140円だとわかります。

もし、建物本体の解体費が相場と比較して適正な金額かどうか知りたければ、どこまでが建物本体の解体費として見積もられているか見て、坪単価を算出してみるとよいでしょう。

解体工事費の内訳

解体工事費は大きく分けて、仮設工事費、建物本体の解体工事費、付帯工事費、諸経費に分類できます。以下で各項目について見ていきましょう。

  • 仮設工事費
  • 見積書では「単管足場シート架払養生」が仮設工事費です。解体工事中は埃や騒音が発生するため、周辺に迷惑にならないよう、鉄のパイプ(単管パイプ)で足場を組み、シートを紐でくくりつけ、建物のまわりを養生します。

  • 建物本体の解体工事費
  • 建物本体のみを解体・撤去した場合にかかる費用です。坪単価×坪数で予想できる金額はこの金額です。

  • 付帯工事費
  • 建物本体以外に撤去するものがある場合にかかる費用です。庭石や庭木、ブロック塀、駐車スペースのコンクリート床、さらにはバルコニーや門扉の撤去費なども付帯工事費に分類されます。ただ、本事例では付帯工事は発生していません。

  • 諸経費
  • 解体工事を行う上で必要な届出書類の作成費や、近隣挨拶の際に持参する品代、重機を現場まで運び、工事後は引き揚げるための費用(重機回送費)は諸経費に分類されます。

同じような大きさの建物でも、付帯工事の量や周辺環境の状況によって、費用に大きな差が出る場合があります。以下の記事でも解体工事費について詳しく説明していますので、よろしければご覧ください。

一戸建てを更地にする費用一戸建てを更地にする費用はどれくらい?実際の工事金額もご紹介!

解体工事費が高くなるケース

それでは、解体工事費が高くなるのはどんなケースなのでしょうか?以下で具体例をいくつか見てみましょう。

  • 建物の一部が電線や隣家に極端に近い
  • 建物までの道が狭いなどで、現場に重機が入れない
  • 今にも崩れそうなほど老朽化が激しい
  • ⇒以上のような条件があると、手作業での解体(手壊し解体)が必要になり、重機解体よりも手間と期間がかかるため、費用が割高になります。

  • 建材にアスベストが含まれている
  • ⇒アスベストを含む建材は、慎重に取り外し特別な処理を施す必要があるため、撤去費に10万円~かかります。

  • 室内外に不用品がたくさん残っている
  • ⇒撤去費が30~50万円ほどかかるケースもあります。

  • 解体現場が車の通る道沿いなど、工事中に通行を妨げる恐れがある
  • ⇒交通誘導員さんを配置する必要があるかもしれません。交通誘導員さん1人につき、1日2万円~費用がかかります。

  • 解体現場に廃材を積み込むトラックが横付けできない
  • ⇒遠くに停めたトラックまで廃材を運ばなければならず、その分の人手が必要なため、割増料金がかかります。

以上が、よくある「解体工事費が高くなる例」です。このように、取り壊し工事費は住宅や周辺環境の状況にもかなり左右されてしまいます。

杉並区内で行われたその他の解体工事

杉並区では本事例の他にも、以下のような解体工事を行っています。家屋のデータなど、ぜひ参考になさってください。

思い出のつまったお家を建て替え

築67年のお家を建て替えるため、取り壊し工事を行ったお客様の体験談です。かなり奥まった住宅地にあったため、狭小地でも重機を用いた工事で対応でき、細かなところまで配慮できる工事業者さんを当協会から紹介いたしました。

構造 木造2階建て
坪数 45.45坪
工事費総額 235万円
杉並区・木造の建て替え、思い出を残したまま解体工事ができました

線路に近接した住宅の工事

お家のすぐ横を京王線の線路が走っていた事例です。列車の安全のためにも、工事には細心の注意が必要でした。鉄道会社とのスケジュール調整に時間がかかりましたが、幸い昼間の工事も認められ、無事に工事を終えられました。

構造 木造2階建て
坪数 約35坪
工事費総額 約225万円
【東京都杉並区】線路に近接した建物の解体工事の実体験

借地返却のために解体工事

親御さんから受け継がれたお家を取り壊し、借地を返却されたお客様の体験談です。見積書の細かな見方について詳しく記載がありますので、ぜひ参考になさってください。

構造 木造2階建て
坪数 25坪
工事費総額 163万2,139円
【東京都杉並区】解体工事の見積書はどこを見る?必ずチェックする項目とは

杉並区で工事費用を抑えるために

最後に、解体工事を安く抑えるためのポイントを見ていきましょう。

室内外の不用品はなるべく捨てておく

室内外に残る不用品は、解体業者さんに撤去してもらおうとすると、トラック1台あたり5~10万円ほどかかります。

室内にたくさん家財道具が残っていて、撤去費が30万円以上かかった案件もよく見受けられます。できれば解体工事前に片付けておくとよいでしょう。

片付け解体前の片付け費用はどれくらい?捨てておくといいものまでご紹介!

条件にぴったりの解体業者さんに工事を依頼する

本事例の解体現場は住宅密集地にあり、現場周辺の道はとても狭く、さまざまな割増料金がかかっても無理はないほどでした。

しかし、解体するアパートとお客様のお兄様宅との間になんとか重機とトラックを搬入するなど、解体業者さんが試行錯誤してくれたおかげで、割増料金なしで工事を終えられました。

解体後の土地
工事完了間近の写真です。建物解体後の土地がL字型になっているのがわかります。

解体後隣の家
お兄様のお家です。工事中には手前の駐車スペースを空けてもらい、重機やトラックを搬入しました。

本事例は割増料金なしで重機解体できましたが、業者さんが大きな重機しか持っていなかったら、「手壊し解体」として割増料金がかかるか、小さな重機のリース代がかかっていたでしょう。

以上のように、取り壊し工事費を安く抑えるためには、お家や周辺環境の条件ごとに適切に対応できる業者さんを選び、施工してもらうことが重要です

注意
ただし、本事例の総工事費は、当協会スタッフも「150万円ほどはかかるだろう」と見ていたほどで、105万円ちょっとで解体できたというのは破格の安さだったと言わざるを得ません。施工業者さんはかなり厳しい工事費で受けてくれたことを、ご了承いただけると幸いです。

解体工事に利用できる助成金制度をチェック!

杉並区では、老朽化して危険な空き家を取り壊す場合、要件を満たしていれば、工事にかかった費用の80%(限度額150万円)が助成される、「老朽危険空家除却費用の助成制度」を用意しています。

解体工事開始前に手続きが必要ですので、要件を満たしているかどうかなど、事前に確認してみましょう。制度については以下の記事で詳しく解説しています。

まとめ

建物の解体工事には、意外にもまとまった費用がかかりますね。数社の解体業者さんに見積りを出してもらい、工事内容や金額をじっくり見比べた上で、信頼できる業者さんに依頼しましょう。

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