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保険金は遺産か収入か?生命保険にかかる税制度をすっきり仕分け!

死亡した際の保障が主な目的となる生命保険と、遺産相続の時に課税される相続税は避けられない手続きです。

契約者が亡くなった際の遺産として死亡保険金を受け取れば、相続税などが発生することになります。

ここで生命保険について注意が必要しておかなければいけないのが、保険料を支払っている契約者、保険をかけている被保険者、そして保険金を受け取るのが誰なのかで、課税される税金額が違うという点です。ここでは、相続時の保険金トラブルをスッキリさせるポイントをご紹介していきます!

まずは生命保険の種類を整理しておきましょう!


生命保険は死んだときにお金をもらえる死亡保険と、生きているときにお金をもらえる生存保険、その組み合わせでできている生死混合型の保険があります。

その他の保険の基本的なモデルは、実際に民間保険会社で販売されている保険の商品名を組み合わせたものです。そのほかにも保険商品はありますが、ここで主要な保険をまとめておきましょう。

①死亡保険(保険の種類・モデル)
②定期保険(商品名)
③終身保険
④生存保険
⑤個人年金保険
⑥生死混合型保険
⑦養老保険

今回は生命保険と相続一般の関係を取り上げるので、①の「死亡保険」を見ていきます。

生命保険における給付の相関関係

死亡保険の給付に関わるの人の相関図を間違えないよう、整理をしておきましょう。

契約者  ➡保険会社と契約して保険金を支払っている人
被保険者 ➡保険事故の対象となって保険をかけられている人
受取人  ➡保険金を受け取ることができる人

ここが1番大事なポイントです!必ず抑えておきましょう。

関係するひとは3人保険契約者被保険者保険金の受取人です。

生命保険と遺産相続の関係がややこしいのは、法律の問題と税金の問題が混同して説明されがちだからです。

法律の問題は民法上の権利義務のことです。つまり、「どこまでが相続財産で、誰が相続人となるのか?」「法定相続分はいくらで、どのように遺産分割をするのか?」といった内容です。

もう一つが相続税の問題です。相続税を考えるうえで生命保険は課税対象にになるのか、非課税枠になるのか?この権利義務と相続税の2つの問題を分けて考えることが大事なのです。さらに詳しく言えば、民法税法の問題です。その関係性や取扱いの相違点を整理することでポイントが明確化されていきます。

相続上考えるべき保険契約は何か?

まず大事なのが、契約者=被相続人の契約です。保険契約者が保険料を払って契約をし、その結果として給付金がもらえるものが相続財産なのかというのがポイントです。抑えておくべき点は亡くなった人が契約者ではない保険はほぼ対象にならないということです。ません。したがって、契約者=被相続人を基本に考えていきましょう。

なぜなら、保険料を支払っていて保険契約をした契約者が亡くなって初めて遺産相続や相続税との関係が問題になるからです。

亡くなった人が「契約者」のみになっている

契約者が亡くなったら、その保険契約者としての地位が相続されます。保険は解約したら解約返戻金をもらえるはずなので、その解約金返戻金の請求権が相続されると考えてください。保険契約者としての地位は「生命保険契約に関する権利」と呼ばれます。

亡くなった人が「契約者」と「被保険者」になっている

契約者=被保険者の場合は、被保険者の死亡という保険事故によって保険契約は終了するので、生命保険契約に関する権利はもはや存在せず相続財産になりません

①保険契約約款で決まっていればそのとおりになるので相続財産にならない
②保険契約約款で決まっていなけければ保険法46条により処理されるので相続財産にならない
保険法第46条(保険金受取人の死亡)

保険金受取人が保険事故の発生前に死亡したときは、その相続人の全員が保険金受取人となる。

つまり、受取人である「法定相続人」の人数で割った保険金が配分されます。

間違いやすいのが、民法上の法定相続の規定よって受け取るのではなく、保険法の規定によって受け取るということですですから、法定相続分は関係ありません

ここで、「死亡保険金の相続問題」のおさらい

①受取人が特定の人に指定されている=保険金は相続財産になりません
②受取人が「相続人」と指定されている=保険金は相続財産になりません
③受取人が「被保険者本人」と指定されている=保険金は相続財産になります
④受取人が指定されていない=保険金は相続財産になります

死亡保険金が民法上の相続財産になる場合

①受取人が「被保険者本人」と指定されている場合
②受取人が指定されていない場合

なお、死亡保険金が相続財産になった場合、他の遺産と同じように死亡保険金も「遺産分割」の対象になります。

生命保険と税法(相続税)の関係を整理する


生命保険契約に関わる権利義務は民法上の相続財産になるのかならないのか?

この問題ががそのまま=相続税の課税対象財産になる、ということであれば何ら頭を悩ませることはありません。しかし、そういかないのが最大の難点です。

民法上の相続財産になるのか、ならないのかという点と相続税法の課税対象になるかどうかという問題は別です。

①民法上の相続財産=相続税の課税対象財産
②民法上相続財産ではない=相続税の課税対象にならない

生命保険契約に関する権利

相続税法2条 (相続税の課税財産の範囲)

第一条の三第一項第一号又は第二号の規定に該当する者については、その者が相続又は遺贈により取得した財産の全部に対し、相続税を課する。

よって、死亡保険金は民法上、問題なく相続税の課税財産になります。

民法上の相続財産にならないもの

相続税法3条 (相続又は遺贈により取得したものとみなす場合)

次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該各号に掲げる者が、当該各号に掲げる財産を相続又は遺贈により取得したものとみなす。この場合において、その者が相続人(相続を放棄した者及び相続権を失つた者を含まない。第十五条、第十六条、第十九条の二第一項、第十九条の三第一項、第十九条の四第一項及び第六十三条の場合並びに「第十九条第二項に規定する相続人の数」という場合を除き、以下同じ。)であるときは当該財産を遺贈により取得したものとみなす。

みなし相続財産とは???

民法上は遺産相続ではなく契約等によって取得したものや、相続開始時に被相続人が所有していなかった財産でも、相続税法における課税財産として取り扱いをする。つまり、相続税法上は相続財産・遺贈財産とみなされるもののことです。これらのみなし相続財産は相続税法上、相続人が受け取った場合は相続によって、相続人以外の人が受け取った場合は遺贈によって取得したものとみなされます。

生命保険金等(被相続人が保険料を負担し、その死亡によって相続人等が取得するもの)
亡退職金等死亡後3年内に権利が確定したもの)
定期金に関する権利被相続人が掛金を負担し、被相続人以外の者が契約者であるもの・相続開始時までに給付事由が発生していないもの)
相続開始前3年以内に被相続人から暦年課税にかかる贈与を受けた財産
生前に、被相続人から相続時精算課税にかかる贈与を受けた財産(相続時精算課税適用財産)

「所得税や住民税」の課税対象になる死亡保険金

以下のような契約の死亡保険金は、所得税等の課税対象になります

契約者=夫
被保険者=妻
受取人=夫

➡妻は契約者ではないので、相続財産になることはありません。夫は自分で保険金を払って自分で死亡保険金を受け取ったことになるので、死亡保険金はの所得になります。

「贈与税」の課税対象になる死亡保険金

契約者=夫
被保険者=妻
受取人=子息

次のような契約の場合、贈与税の課税対象になります。妻は契約者ではないので、先程と同じように所得にはなりません。子息は保険料を支払わずして死亡保険金を受け取ったので、父(夫)から自分に死亡保険金の贈与があったことになります。よって子息には贈与税が課税されます。

生命保険の非課税枠を利用できるかどうか

そして、さらにややこしいのは、死亡保険金が相続税の課税対象になるかという点と、課税対象になった死亡保険金について相続税の非課税枠の適用を受けられるかどうかということが、別問題であることです

死亡保険金に相続税の非課税枠が適用されるケース

契約者=被相続人
被保険者=被相続人
受取人=相続人

実際に保険金にかかる相続税を算出してみよう!

◇モデルケース◇
契約者(保険料負担者)であり、被保険者でもある夫が死亡し、死亡保険金5,000万円を保険金受取人である妻が受け取りました。この保険金のほかに相続する財産が1億7,000万円あり、その財産は妻1億3,000万円、2人の子供(2人とも20歳以上)がそれぞれ2,000万円ずつ受け取りました。

なお、借入金の残り300万円、葬式代200万円、計500万円を保険金から支払いました。

この場合の税金はどうなるでしょうか?

保険料負担者である被保険者(夫)が死亡した場合、その死亡保険金は相続税の課税対象となります。
受け取った死亡保険金5,000万円は、「みなし相続財産」として、遺産の総額に含められます。ただし、この契約形態の場合は、死亡保険金の非課税という税制上の特典があります。

死亡保険金の非課税金額

死亡保険金は、「残された家族の生活保障」という大切な目的を持っていますので、一定の死亡保険金が非課税とされています。相続人が保険金を受け取る場合に限り、「500万円 X 法定相続人の人数」が非課税金額となります。

500万円✕3人=1,500万円➡5,000万円-1,500万円

死亡保険金の非課税金額 500万円×3人(法定相続人の数:妻+子供2人=3人)=1,500万円
すなわち、相続税の課税価格に算入するのは、5,000万円-1,500万円=3,500万円となります。

(注):非課税金額計算上の法定相続人数には相続を放棄した者も含まれます。

この事例では子供が相続放棄しても、妻が受け取る死亡保険金から1,500万円を控除できます。しかし、相続放棄したのが妻(死亡保険金受取人)の場合、妻には非課税金額が適用されません。

課税価格の計算方法

債務控除

非相続人に返済すべき債務があれば、遺産の総額から差し引きます。
借入金元利、地代家賃の滞納分、住宅ローンの残額等が該当します。そのほか、納税義務が確定している住民税の未納分を債務として控除できます。

葬式費用

遺産相続人が負担したお通夜、告別式の費用は、遺産の総額から控除できます。

課税遺産総額の計算(基礎控除額を差し引きます)

課税遺産総額の計算(基礎控除額を差し引きます)
(課税価格の合計額)20,000万円-(基礎控除額)[3,000万円+600万円×法定相続人3人]=(課税遺産総額)15,200万円

◆税額速算表の見方◆
例えば法定相続人の取得金額3,000万円の場合、税率は15%、速算控除額は50万円です。
3,000万円を少しでも超えると、税率は20%、速算控除額は200万円となります。

(注):2014年12月31日までに相続があった場合、基礎控除額は5,000万円+1,000万円×法定相続人数です。

相続税の総額の計算

課税遺産総額を法定相続分どおりに相続したと仮定して計算します。

(1) 法定相続分に応じた仮の取得金額(法定相続分についてはこちら)
法定相続分に応じた仮の取得金額 
(課税遺産総額)15,200万円×(妻)1/2=7,600万円(仮の取得金額)
(課税遺産総額)15,200万円×(子)1/2×1/2=3,800万円(仮の取得金額)
(課税遺産総額)15,200万円×(子)1/2×1/2=3,800万円(仮の取得金額)

(2) 仮の取得金額にもとづく相続税の総額
➡仮の取得金額にもとづく相続税の総額
(妻)7,600万円×30%-700万円=1,580万円 
(子)3,800万円×20%-200万円=560万円 
(子)3,800万円×20%-200万円=560万円 
➡相続税の総額 2,700万円

配偶者の税額軽減


配偶者の相続税額から、次の算式で計算した額が控除されます。

(1)配偶者の税額軽減
相続税の総額×次の(A)(B)のいずれか少ない額/課税価格の合計額=配偶者の税額軽減額 
(A)課税価格の合計額×法定相続分と1億6,000万円のどちらか多い金額 
(B)配偶者が実際に取得した課税価格

したがって、配偶者については1億6,000万円までは実質非課税であり、1億6,000万円を超えていても、法定相続分の範囲内であれば非課税となります。

(2) 配偶者の税額軽減
・相続税の税額➡16,000万円➡(課税価格の合計額)20,000万円=(配偶者の税額軽減)1,520万円

(3) 納付税額
相続税として税務署に納付する税額
        ⇩
(妻)1,520万円-1,520万円(配偶者の税額軽減)=0円
(子)190万円
(子)190万円 
➡計380万円
となります。この場合、配偶者である妻は相続税を納めなくてよく、子供2人が、それぞれ270万円ずつ、計540万円の相続税を納めればいいわけです。なお、子供が20歳未満の場合は、「未成年者控除」も受けられます。また、このほかに「障害者控除」・「贈与税額控除」などがあります。

(注):遺産相続をした者が配偶者および一親等の血族(子および父母)以外のときは、算出税額に2割を加算します。

抑えておきたい控除対象内容は?

未成年者控除

遺産相続した人のうち未成年者がいるときは、法定相続人であれば満20歳に達するまでの1年につき10万円の税額控除があります。

障害者控除

遺産相続人が障害者である場合は、法定相続人であれば満85歳に達するまでの1年につき10万円(特別障害者の場合は20万円)の税額控除があります。

贈与税額控除

相続人が被相続人から相続開始前3年以内に贈与を受けた場合は、その贈与を受けた財産は相続税の課税価格に加算されますが、その財産についてすでに課税された贈与税の額は差し引かれます。

相次相続控除

10年以内に2回以上相続がありいずれも相続税が課された場合、前の相続税額の一部を後の相続税額から控除できます。適用できるのは相続人に限ります。

まとめ

死亡保険金に対して相続税が発生した場合、どのくらい課税されるのか?また、死亡保険金は上手に処理すれば相続時の対策になるということを紹介致しました。

生命保険を上手く利用することで遺族への負担が減る場合もあります。誰が保険料を負担し誰が受け取るのか、相続時のことも考慮して現在加入されている保険プランを検討されてみてはいかがでしょうか?

契約時には、契約者・被保険者・保険受取人を誰にするかで相続対策が有無が決まります。ですので、加入前に生命保険会社や税理士に相談することをお薦めします。

ご不明な点は「あんしん解体業者認定協会」へ