実家の目の前の道が道路の拡張工事を行うことになりました。道路の拡張をするためには土地引き渡しが必要であり、解体工事を行わなければいけませんでした。
実家には、今年で80歳になる母が一人で住んでいました。最近は一気に老け込んでしまい、一人で生活することに私たちは不安を感じていました。
そこで母と相談をして、母は老人ホームに入ってもらうことにしました。余生を有意義に過ごしてもらいたいという気持ちを強かったからです。
実際に取り壊し工事を行うとなれば、家財道具などの処分なども必要になります。まだ時間があった為、少しずつ片付けを進めていこうと軽い気持ちでいました。
しかし、時間が経つのはあっという間でした。すでに引き渡しの時期が迫っていたのです。私たちは、土地の引き渡しのお話が来てからずっと母が解体工事のお話を進めているものだと思いましたが、実際は違いました。
母は自分の老人ホームの転居の準備などで何も解体工事の話は進めていませんでした。市からの指示は、解体工事をして更地の状態にしておかないといけないというもので、残り2か月しか時間がありませんでした。
そこで、私たちが解体工事の話しを進めていかなければ間に合わなくなりました。
絶対に悪質な業者に解体工事は依頼したくありませんでした
まず、解体工事の見積もりを取るにあたり、解体業者を探さなければいけませんでした。そこで、市からもらっていた解体業者リストを母からもらうことにしたのですが、母は既に捨てていました。
そこで、私がインターネットで解体業者を探すことにしました。インターネットで「解体工事 茨城県」と検索をすると、解体業者のホームページ以外にも解体業者を紹介してくれるサービスをしているところがたくさん出てきました。
いろいろなページを見ていてわかったことは、まだ悪質な解体工事を行う解体業者がいることでした。
「今、ここで悪質な解体業者に依頼してしまったら、予定までに解体工事終了に間に合わなくなってしまう。」
また、解体工事中、不法投棄などをしまうと、解体工事を依頼した側にも責任がかかってしまうという事例も見つけました。そんな事態は、どうしても避けたいと思いました。
私は長年、この家で育ってきました。改築やリフォームなどはしていますが、家族で過ごした家なのです。
「この家を悪質な業者に撤去してもらいたくない」という気持ちが強くなっていきました。
そこで、解体業者を紹介してくれるサイトにまず話を聞いてみることにした。茨城県エリアの担当者の方とお話をすることになりました。
その担当者には、解体工事を行う経緯や工事時期などのお話をしました。すると、解体業者の現状での解体工事の埋まり具合などの説明してくれました。
解体業者は年間通して基本的に毎月忙しく、解体工事の予定時期の約1か月先まで予定が埋まってということでした。また、特にしっかりとやっている解体業者は選ばれることが多い為、どんどん解体工事の予定が埋まってしまうと聞き、焦りました。
のんびりしていられないことがわかり、さっそく解体業者を紹介してもらうことにしました。
なんて親切な解体業者なのだと感動しました
紹介してくれた解体業者は、電話の翌日に来てくれました。
今回、「基礎を残した状態で解体工事を終えてよい」というお話を市役所の方から言われていました。その旨を伝え、月末までに解体工事を終えなければならないことも伝えました。
解体業者の方は、優しく「大丈夫ですよ。任してください。」と言ってくれました。
その後、解体業者の方は建物の大きさなどを調べ、周りを見ていました。
確認を終えて最後に「できる限り早く見積書をご提出しますので、安心してくださいね」と言って帰っていきました。
翌日、夕方に解体業者の方がわざわざ自宅まで見積書を持ってきてくれました。また、その場で見積書の内容を説明してくれました。「なんて親切な方なのだろう」と本当に感謝とともに感動をしたのを今でも思い出します。
私は、その場でこの解体業者に依頼する為、母に報告を入れると、母も1社の解体業者に見積もりを依頼していました。
解体工事の見積金額は、あの解体業者よりも30万円も高かったのです。
母もそれだけよくしてくれる解体業者ならそっちに依頼したいということになり、現場の確認をしてもらった翌日に解体工事を依頼しました。
契約書は、その翌日に速達で到着しました。ここまで迅速に対応してくれるとは思わず、改めて安心できる解体業者だなと改めて思いました。
紹介された解体業者と出会い、良い経験になりました!
実際に現場でお会いしてから、2週間後には実際の解体工事が開始されました。
それからも本当にあっという間でした。
足場を組み養生が張られた後は、機械でどんどん壊していきました
数日後、確認に行くと建物の基礎だけが残っている状態でした
市役所の方に解体工事後の確認を行いに来てもらいました。市役所の方は、「これだけきれいにしてくれていれば問題ない。お母さんからお話を聞いて私も心配していたけど、無事に解体工事を終えられてよかったですね。」と言われました。
無事に取り壊しが終了し、実家はなくなりました。
解体工事が終了して感じたことは、とても寂しい気持ちと感謝の気持ちでした。
長年住んでいた実家の跡地を目にしたときは、いろいろな思い出が浮かんできました。壊れてしまってから改めて、どんな家にもきっとそこに住んでいた人たちの思い出がたくさん詰まっているのだと思いました。
また、初めての解体工事だったのにもかかわらず、急がないといけないという焦りから解体業者の方にはいろいろと迷惑をかけてしまったと思います。
しかし、本当に優しく一つひとつをわかるように教えてくれ、私たちの希望をできるだけ通して頂けるようにと頑張ってくれました。
本当に「ありがとうございます」の一言では伝えきれないほどの感謝の気持ちでいっぱいです。
こんな風に家族との思い出を振り替えさせてくれるとは思ってもいませんでした。今後、解体工事を行う機会はないかもしれません。
最初で最後の解体工事が、すごく良い経験となって心から良かったと思っています。
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