中野区で解体工事を行う際に受けられる補助制度と守らなくてはいけないルール

中野区に家屋をお持ちで、解体工事を検討している方。中野区には解体工事に係る補助制度や、逆に区民に義務付けられている決まりなどがあります。
それらを知らないまま解体工事を進めてしまうと、解体工事の費用で損をしたり、トラブルを生んでしまうかもしれません。

解体工事施工開始のその前に、お住まいの区の補助制度やルールを把握しておきましょう!

老朽建築物の建替等の不燃化特区の補助制度

中野区には老朽建築物の建替等の不燃化特区の補助制度があり、対象となる地域の範囲内において施工する条件を満たした解体工事・建替工事に対して補助金を交付しています。

不燃化特区とは?

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不燃化特区とは「木密地域不燃化10年プロジェクト不燃化推進特定整備地区」のことで、東京都では木造住宅密集地など大地震等発生時に大きな被害が想定される地域を対象として、「木密地域不燃化10年プロジェクト不燃化推進特定整備地区制度」を設けています。
つまり、木造住宅の密集している地域をはじめとして、大地震等で発生する火災で比較的燃えやすい老朽家屋の除却・修繕を目指す取り組みをしているということです。

中野区では弥生町三丁目周辺地区大和町中央通り沿道地区が対象範囲内となります。

不燃化特区の範囲内における解体工事に対する補助

不燃化特区範囲内に建つ老朽家屋の解体工事および整地に対し、中野区では補助金を交付しています。なお、この解体工事は個人・法人を問いません。

対象となる建築物

  • 築32年以上の鉄筋コンリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造の建築物
  • 築23年以上の鉄骨造(骨格材4ミリ超)の建築物
  • 築18年以上の鉄骨造(骨格材3ミリ超から4ミリ以下)の建築物
  • 築13年以上の鉄骨造(骨格材3ミリ以下)の建築物
  • 築15年以上の木造の建築物
  • 不燃化特区の範囲内に建っており、上記いずれかに当てはまる建築物は老朽建築物に該当し、補助の対象となります。

    補助金額と限度額

    対象の老朽建築物の解体・整地に要した費用のうち、限度額未満の額が補助されます。
    限度額は次の通りです。

    延べ床面積木造の場合の限度額非木造の場合の限度額
    60㎡未満960,000円1,400,000円
    60㎡以上80㎡未満1,440,000円2,100,000円
    80㎡以上100㎡未満1,920,000円2,800,000円
    100㎡以上120㎡未満2,400,000円3,500,000円
    120㎡以上140㎡未満2,880,000円4,200,000円
    140㎡以上160㎡未満3,360,000円4,900,000円
    160㎡以上180㎡未満3,840,000円5,600,000円
    180㎡以上200㎡未満4,320,000円6,300,000円
    200㎡以上220㎡未満4,800,000円7,000,000円
    220㎡以上240㎡未満5,280,000円7,700,000円
    240㎡以上5,760,000円8,400,000円

    解体工事後の土地管理に対する補助

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    老朽建築物の解体工事のあと、その土地を更地として所有者が管理する場合、管理に要する費用の一部が補助されます。
    更地以外に土地を活用する場合にはこの補助の対象とはなりません。

    対象となる土地

  • 老朽建築物除却費用補助を受けて、建築物が除却(解体)された土地
  • 有料駐車場などの収益事業に使用されていない土地
  • ごみの不法投棄・雑草の繁茂などのない、適正に管理されている土地
  • 自動車や自転車など、可燃延焼のおそれのあるものが保管されていない土地
  • 上記のすべてに該当する土地が補助の対象となります。

    補助金額と限度額

    補助されるのは仮柵や雨水浸透桝等の設置や簡易舗装に要する費用、もしくはそのほか土地の管理上必要と認められた費用のうち、限度額に満たない金額です。

    敷地面積補助金限度額
    60㎡未満400,000円
    60㎡以上80㎡未満500,000円
    80㎡以上100㎡未満590,000円
    100㎡以上120㎡未満680,000円
    120㎡以上140㎡未満760,000円
    140㎡以上160㎡未満850,000円
    160㎡以上180㎡未満930,000円
    180㎡以上200㎡未満1,010,000円
    200㎡以上220㎡未満1,200,000円
    220㎡以上240㎡未満1,280,000円
    240㎡以上1,360,000円

    不燃化特区の範囲内における建替工事に対する補助

    老朽建築物除却費用補助を受けた土地で、その後新しく家屋を建て直す場合、建替に要した費用の一部が補助されます。
    こちらの補助制度は建替を行う個人の方のみ対象となり、法人は対象外となります。

    対象となる建築物

    こちらの補助制度は、建て替え後の建築物の要件が次のうちすべてを満たしていることが条件となります。

  • 区分所有を除き個人が所有する建築物
  • 耐火建築物若しくは準耐火建築物で法令に従い建てられる建築物
  • 壁または壁に代わる柱から隣地境界線までの距離が50cm以上の建築物
  • 道路に面する側の垣や柵が生け垣またはネットフェンスである建築物
  • 補助金額と限度額

    補助金は、解体・整地に要した費用に加え、建替に伴い必要となった仮住居費に要した費用建築設計・工事管理費を合計した金額となります。

    仮住居費の補助金には家賃や引越し費用も含まれ、限度額は400,000円となります。
    また、建築設計・工事管理費の補助金額は次のとおりです。この金額は定額となります。

    床面積(1階~3回までの合計)耐火建築物の場合準耐火建築物の場合
    30㎡未満155,000円119,000円
    30㎡以上35㎡未満186,000円143,000円
    35㎡以上40㎡未満217,000円167,000円
    40㎡以上45㎡未満248,000円191,000円
    50㎡以上60㎡未満310,000円238,000円
    60㎡以上70㎡未満372,000円286,000円
    70㎡以上80㎡未満435,000円334,000円
    80㎡以上90㎡未満497,000円382,000円
    90㎡以上100㎡未満559,000円430,000円
    100㎡以上110㎡未満621,000円477,000円
    110㎡以上120㎡未満683,000円525,000円
    120㎡以上130㎡未満745,000円573,000円
    130㎡以上140㎡未満807,000円621,000円
    140㎡以上150㎡未満870,000円669,000円
    150㎡以上160㎡未満932,000円716,000円
    160㎡以上170㎡未満994,000円764,000円
    170㎡以上175㎡未満1,056,000円812,000円
    175㎡以上180㎡未満1,087,000円836,000円
    180㎡以上200㎡未満1,242,000円955,000円
    220㎡以上240㎡未満1,367,000円1,051,000円
    240㎡以上1,491,000円1,147,000円

    なおこの金額は戸建住宅の場合であり、共同住宅・長屋の場合はまた金額が異なります。

    住宅資金等の融資の斡旋

    中野区では、居住用の住宅の資金調達が困難な方に対し、必要資金の融資が低い利率で受けられるよう金融機関に斡旋し、利子の一部を補給する制度があります。

    耐震改修資金の融資の斡旋

    中野区で実施された耐震診断の総合評点が1.0未満の木造の一戸建て住宅に対し、耐震補強のための改修工事に要する資金の融資斡旋を行っています。
    なお、耐震診断は、地盤・基礎、建物の形状、壁の配置、筋交い、壁の割合、老朽度から評価され、総合評点を算出されます。

    対象者と対象工事

    耐震補強改修工事資金斡旋の対象者となるのは、

  • 中野区内に1年以上居住している
  • 申込時の年齢が20歳以上であり、返済終了時75歳未満である
  • 住民税等税金の滞納をしていない
  • 対象工事を行う住宅を所有している
  • 敷地が借地であった場合、権利者から工事の承諾を得ている
  • 前年の所得が1,200万円以下
  • 以上のすべての条件を満たしている方です。

    また、補強改修工事の際には、区に登録した耐震診断士が耐震補強設計・工事監理を行うこと区に登録した耐震改修施工者もしくは当該住宅の施工者が施工すること建築基準法や関係法令に適合していることを守っていなければなりません。

    融資額・融資率と返済期間

    資金の融資額は工事に要した費用の80%以内であり、30万円以上200万円以下の額です。
    なお、融資の利率は1.0%となります。

    返済期間は2年以上5年以下で、前述のとおり返済者が返済終了の時点で75歳未満でなければいけません。

    水災害特別資金の融資の斡旋

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    洪水や河川氾濫等による水災害により住宅が被害を受けた場合、被害の復旧又は予防工事をする為の資金調達が困難な方に対し、工事に要する資金の融資斡旋を行っています。

    対象者と対象住宅

    住宅改修資金斡旋の対象者となるのは、

  • 中野区内に居住している
  • 申込時の年齢が20歳以上であり、返済終了時75歳未満である
    (但し親子リレー返済も可)
  • 住民税等税金の滞納をしていない
  • 前年の所得が1,200万円以下
  • 以上のすべての条件を満たしている方です。

    融資額・融資率と返済期間

    資金の融資額は工事に要した費用の80%以内であり、30万円以上500万円以下の額です。
    なお、融資の利率は1.0%なっています。

    返済期間は2年以上10年以下ですが、水害被害による住宅改修資金斡旋制度の場合、要件を満たしていることを条件として親子リレー方式での返済が認められています。

    中野区民が解体工事を行う際の義務

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    中野区内には解体工事に関する補助制度も存在しますが、逆に、区民が守らなければならない決まりもあります。補助制度を受けられる・受けられないに関わらず、中野区内で解体工事を行う方は必ず守らなくてはいけません。

    すべての建築物の解体工事の届け出制度

    中野区では、建築物の解体工事を行う際は区に届け出を提出しなくてはなりません。
    また建設リサイクル法に該当しない小規模な解体工事でも届け出は必要とされています。

    小規模な解体工事の届け出

    解体する部分の床面積の合計が80㎡未満の建築物の解体工事を対象とし、解体工事の請負契約発注者、元請業者、下請け業者、自ら施工する者のいずれかに届け出の提出を義務付けています。

    ただし、建築物以外の工作物の解体工事の場合は届け出の提出は不要であるほか、床面積の合計が80㎡以上の建築物の解体工事の場合は、届け出の様式が異なります。
    それぞれの解体工事の届け出様式は、中野区の公式サイトで確認することができます。

    解体工事を行う際の事前周知

    中野区で解体工事を行う際、近隣住民な方々に解体工事に係る計画の周知を図るため、標識の設置が義務付けられています。

    解体工事の概要を記した標識は、解体工事を行う敷地の道路に接する部分の、路面から下端までの高さがおよそ1mの場所に設置する必要がありますが、敷地が2m以上の道路に接していた場合、各道路に接する部分に設置します。

    また、標識を設置したあとは解体工事着手7日前までに報告しなければなりません。
    報告書類には設置した状況がわかる遠景の写真、標識の文字が認識できる程度の近接の写真が必要となりますので、設置後に撮影しておきましょう。

    まとめ

    今回は中野区内で受けられる解体工事に関する補助制度と、区民が解体工事時に守るべき制度についてご紹介いたしました。

    中野区内で解体工事をお考えの方は、まずはご自分の所有家屋が補助の対象となるのか否かを確認し、工事の前には必ず届け出を提出するようにしましょう。
    また、所有家屋にアスベスト含有のおそれがある際にも、必ず事前に区に相談をして、しかるべき対策を取らなくてはいけません。疑問点や不安なことがあればそのままにはせず、気になったらすぐに問い合わせてみましょう。

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