お家を取り壊して更地にする、解体工事。一生に一度あるかないかの経験ですよね。「解体工事ってよくわからないし、ハウスメーカーにおまかせすれば大丈夫かな」「解体業者さんはどこもあまり変わりないだろう」とお考えの方も多いでしょう。
しかし実際には、自治体の許可なく廃材の処理を引き受け、不法投棄したり、安い見積りを出していたのに工事後に追加料金を請求したりする業者が存在するのも事実です。
この記事では、トラブルなく解体工事を行うために、安心して依頼できる解体業者さんの選び方をご紹介します。
ハウスメーカーに依頼した解体工事で不法投棄が発生!解体工事は分離発注がおすすめ
建て替え工事では、古い家の解体工事もハウスメーカーにあわせてお任せする方が多いです。ハウスメーカーなら工事の質もいいだろうし、安心だと考えるかもしれませんね。
しかし、実際に解体工事を請け負うのはハウスメーカーではなく、ハウスメーカーから工事を委託された下請けの解体業者さんです。
2014年には、ハウスメーカー経由で行った解体工事の廃材が、山林に不法投棄されたとして問題になりました。
(出典:日本経済新聞より)
上記リンクのニュースでは、ハウスメーカーから解体工事を委託された業者が、工事で出た廃材をさらに別の処理業者に委託し、同処理業者が産業廃棄物処理業の許可なく廃材を受け入れ、最終的に廃材を不法投棄したと伝えています。
安心して解体工事をおまかせするには、実績と信頼のある解体業者さんを自分の目で見て選ぶのが一番です。ハウスメーカーの担当者さんと相談して、解体工事の分離発注を検討してみるとよいでしょう。
当協会をご利用されたお客様からも、解体工事を分離発注したところ、ハウスメーカーの見積りよりも解体工事費が20~30万円またはそれ以上安くなったとのご報告を度々いただきます。
解体工事の見積りは無料ですので、まずは試しに見積ってもらうとよいでしょう。
事前にここだけチェック!適正に営業している解体業者の見分け方
職人気質の解体業者さんも、今やホームページを構える時代になってきました。まずはお近くの解体業者情報をインターネットで探してみるとよいでしょう。
ここでは、解体工事の見積り前にインターネットで確認できる「適正に営業している解体業者さんの見分け方」をご紹介します。
自治体の許可を得て営業しているか
解体業者として事業を行うには、自治体に許可を得なければなりません。解体工事を行うには、建設業の許可または解体工事業の登録が必要です。まずは建設業許可と解体工事業登録について、簡単に確認しましょう。
- 建設業許可
- 解体工事業登録
建設業許可には業種がいくつかあり、解体工事を行う場合は「解体工事業の許可」が必要です。建設業許可を受けていれば、全国どこでも工事が行なえ、1件あたりの工事費が500万円以上になる工事でも請け負えます。そのため、建設業の許可番号を持っている解体業者さんは、家屋だけでなく、マンションやビルなど、大型の建物も解体するような業者さんであると言えます。
建設業許可を受けていない解体業者さんは、解体工事業登録をしなければ営業できません。解体工事業登録をしていれば、1件あたりの工事費が500万円未満であれば工事を請け負えます。なお、解体工事業登録は工事を行う都道府県ごとの登録が必要ですので、複数の県で営業している解体業者さんは、各県の登録番号を持っています。
お目当ての解体業者さんがホームページを構えているなら、「会社概要」などに許可番号や登録番号を載せているか見てみましょう。
ある解体業者さんのホームページです。登録番号を見ると、1都3県で解体工事を行う業者さんだとわかります。
建設業許可番号の確認方法
解体業者さんのホームページが見つからない場合は、国土交通省のページで解体業者さんの会社名を検索すれば許可番号を確認できます。
解体工事業登録番号の確認方法
解体工事業の登録番号は、各都道府県が「解体工事業者登録簿」を作成していますので、インターネットで「都道府県名 解体工事業者」と検索してみましょう。
例として、以下の神奈川県ホームページではオンラインで名簿が閲覧できるようになっています。インターネット上で見つからなければ、自治体の庁舎で閲覧できますので、各自治体に問い合わせてみましょう。
参考 解体工事業者登録簿の閲覧 - 神奈川県ホームページ神奈川県以上のように、建設業許可を受けている、もしくは解体工事業登録をしている解体業者さんであれば、法のもとで適正に営業していると言えます。
見積り時には3点チェック!安心して依頼できる解体業者の選び方
上記の事前チェックで正当に営業している解体業者さんを見つけたら、次のステップは見積依頼です。解体工事の見積りは、1社だけでなく複数社から取り、それぞれの解体業者さんを比較しましょう。
解体業者さんごとの雰囲気や見積書をじっくり見比べる一手間は、丁寧に施工してもらうためにも、よりお得に工事してもらうためにも重要なポイントです。見積りの際には以下の点を確認しましょう。
- 工事内容についての説明があるか
- 見積書に漏れがないか
- 挨拶まわりをしてくれるか
各項目について詳しく説明します。
工事内容についての丁寧な説明があるか
解体工事の項目は、家屋本体の解体工事だけでなく、周囲に埃が舞わないようにするための仮設工事、建物以外に撤去するものがある場合の付帯工事など、たくさんあります。
工事を依頼する側と、解体業者さんとの間で認識違いがあるとトラブルのもとですので、誠実な業者さんであれば、工事前にそれぞれの工事項目がどんな作業かなどを丁寧に説明してくれます。
ちなみに、解体工事の項目や、費用の内訳などは以下の記事に詳しく書いていますので、よろしければご覧ください。
一戸建てを更地にする費用はどれくらい?実際の工事金額もご紹介!
見積書に漏れはないか
現地調査が終わったら、後日届く見積書をじっくりと見比べましょう。各社、工事内容に漏れはないでしょうか?疑問に思う点はないでしょうか?
また、工事金額が業者さんごとに数十万円単位で異なるケースもよくあります。もし工事金額に大きな差があるなら、どうして差が出ているのかよく確認してみましょう。
工事内容に漏れがある場合は、見積金額は安くても、後から追加料金がかかる可能性があります。必ず事前に解体業者さんに確認しましょう。
挨拶まわりをしてくれるか
解体工事中は騒音や埃が発生し、廃材を積み込むためにトラックが現場を行き来します。そのため解体業者さんは、工事中に少なからずご迷惑をお掛けする近隣の方々に対して、事前に挨拶まわりをしてくれます。
見積書の備考欄などに挨拶まわりについての記述があるかどうか、なければ解体業者さんに挨拶まわりを行ってもらえるか確認しましょう。

まとめ
安心して工事依頼でき、親切丁寧な工事をしてくれる解体業者さんの見分け方をご紹介しました。当サイトには他にも、解体工事についての記事が多数ありますので、そちらもぜひ参考になさってください。
なお、私たちあんしん解体業者認定協会は、全国に数ある解体業者さんの中でも厳しい審査基準を通過した、優良な解体業者さんのみを厳選し、お客様と繋ぐサービス、解体無料見積ガイドを運営しております。
お問い合わせいただくと、地域専任スタッフがお家と周辺環境の状況をじっくりと伺った上で、お客様のご要望にぴったりの解体業者さんを数社ご紹介いたします。まずはご相談からでも、ぜひお気軽にご連絡ください。
実際に当協会をご利用されたお客様の声がこちらでご覧いただけます。
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