「解体費用」の基礎知識|坪単価の相場と見積書の見方

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解体工事をするにあたって「せっかく見積りを取ったけど妥当な金額かどうか分からない」といった理由でお悩みの方は多いようです。でも安心してください。一見すると複雑そうな解体費用ですが、実はポイントさえしっかり抑えて見ればそれほど難しくありません。

見積書の見方や項目が分かれば、見積りを比較することができるようになり、適正価格で解体工事に取り組むことができます。この記事では、解体費用の内訳についてなるべく分かりやすく解説していくので、ぜひ最後までご覧ください。

解体費用が決まるポイント

一般的に解体費用は坪単価に建物の延床面積を掛けて計算します。
なお、

計算例
仮に坪単価3万円で延床面積35坪の建物を解体する場合、解体費用の目安は105万円になります。

坪単価 3万円 × 延床面積 35坪 = 本体工事費 105万円

ただし、坪単価は建物の「構造」や工事をする「地域」によって異なります。

建物の構造や種類

特に、現在は法律の影響により、廃材を品目ごとに細かく分けて回収する「分別解体」が主流です。昔のように、建物を壊してそのまま地面に埋めるような「ミンチ解体」はできません。
なお、廃材の処分単価は品目によって異なりますし、構造によって工事の手間や必要な人件費は違います。そのため、建物の構造は坪単価を決めるうえで最も重要といえるでしょう。

参考 環境省_建設リサイクル法の概要環境省_建設リサイクル法の概要

木造(平均坪単価2.3万円)

木造は一般的な住宅などに良く見られる構造で、業界全体で最も件数が多いのが特徴です。木造は廃材の処分単価が比較的安く、取扱っている解体業者さんも多いので、他の構造に比べて坪単価は低い傾向にあります。とはいえ、木くず以外にもガラスや鉄、コンクリートなど様々な建材を含んでいるので同様に分別の手間は掛かります

木造住宅の解体木造住宅の解体費用と相場のまとめ

鉄骨造(平均坪単価3.3万円)

鉄骨造は柱や梁の部分に鉄骨が使われています。そのため、溶接機具などを使って鉄骨部分を切断しながら解体をする必要があり、木造に比べて作業に手間が掛かります。また、切断の際に火花が散って火事になるリスクもあるので作業には十分注意が必要です。

鉄骨造の解体費用と相場

鉄筋コンクリート造(平均坪単価4.7万円)

主にビルやマンションといった高層階の建物に多いのが鉄筋コンクリート造(RC造)です。なお、鉄筋コンクリート造(RC造)の建物を解体した際に出る「コンクリートがら」と呼ばれる廃材は、処分単価が割高です。また、コンクリートを砕く「はつり工事」は大変手間がかかり、工期も長くなるので、鉄筋コンクリート造の坪単価は他の構造に比べて高い傾向にあります。

小割粉砕機

重機に取り付けるコンクリートを砕くための専用のアタッチメントは購入すると数十万円から数百万円します。コンクリート造の解体は、人件費だけでなく使用する機材も高額です。

アイキャッチ鉄筋コンクリート造の解体費用とは?費用の抑え方も紹介
原状回復やスケルトン工事を伴う「内装解体」
店舗やテナントの原状回復やリフォームなどに伴う内装の解体工事は、壊してはいけない部分に注意をしながら作業を進めるため高い技術が必要になります。業者さんによっては取り扱いがない場合もあるので業者さんを探す際はご注意ください。なお、店舗などの内装解体の場合、どのような業種だったかによって解体費用の目安が変わります。以下の記事で詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
内装解体工事の費用相場内装解体工事の費用相場

解体工事を行う地域や立地

さらに、地域によって廃材の処分単価や人件費が異なります。解体費用の目安を計算する際は地域ごとに正しい坪単価を把握しておくことも重要です。
以下の表は「木造家屋の解体費用相場」について、各県の平均坪単価を一部抜粋したものです。

都道府県名平均坪単価
東京都3.9万円
千葉県3.8万円
神奈川県3.7万円
埼玉県3.6万円
広島県3.6万円
岐阜県2.5万円
愛媛県2.5万円
熊本県2.3万円

その他の地域については、以下の記事をご覧ください。

木造家屋の解体費用相場木造家屋の解体費用相場

解体費用が高くなるケースとは

解体費用を把握するうえでは、坪単価に含まれない費用項目が欠かせません。
例えば、駐車場や土間、ブロック塀などの外構部分を撤去する費用は「付帯工事」として扱われ、別途見積りが必要です。また、建物の状況によっては特殊な付帯工事により思いがけない追加費用が発生するケースもあります。付帯工事の影響が大きいです。

見積り例

付帯工事の費用項目備考数量単位単価合計
大谷石塀撤去処分4t150,00050,000
樹木撤去処分110,00010,000
土間コンクリート撤去処分4t150,00050,000
左側ブロック塀撤去処分4t170,00070,000
庭石・灯籠撤去処分110,00010,000
合計190,000円

上記の表は、実際に解体工事をされた方の見積り例です。付帯工事の項目5つを足すと金額は19万円と、付帯工事費だけで20万円近く掛かっているのが分かります。
なお、建物ごとに必要な付帯工事は違うので、正しい付帯工事費を把握するには現地で測量をしてもらうのがおすすめです。それでは、坪単価に含まれない主要な付帯工事の項目にをいくつかご紹介します。

解体工事前【東京都新宿区】解体工事の見積書の見方。何にいくらか掛るのか?

養生費

工事現場

解体工事現場において、建物を解体することによって出る騒音や廃材から周囲の建物を守るために、解体する建物をシートで囲わなければいけません。
この作業のことを養生といいます。
大きな建物ほど養生シートを使用する量が増えるため、その分養生費は高くなります。
養生費は本体工事費に含まれないことが多いですが、住宅外では必須となる費用項目です。

手壊し解体

手壊し解体とは、重機の利用をせず、人の力で建物を取り壊して解体する作業をいいます。

解体する建物の周りが建物で密集していたり、道路の幅が狭くて重機が通れない場合は、手壊しによる解体が必要となります。

人の力は重機と比べるとどうしても時間がかかってしまい、解体にかかる日数が増えると同時に人件費も増えるので、費用は高くなります。

手壊しによる解体工事の現場リポートをまとめた記事がありますので、併せてご覧ください。

【東京都世田谷区】手壊し解体費用を抑え、今にも崩れそうな木造アパートを解体できました。

火災物件の解体

「火災物件は、既に火災で焼け落ちているから、通常よりも安く済むのでは?」と考える方は多いでしょう。
しかし、通常の解体工事で出た廃材は再利用できますが、火災で焼け残った廃材は再利用できません。そのうえ、炭と化した廃材の処分費用が高いため、火災物件の解体は、通常の解体よりも高額になります。

火災物件の解体費用についてまとめた記事がありますので、ぜひご覧ください。

火災後の家火事で燃えた家の解体費用を解説|火災による補助金や減免制度も

アスベスト除去

アスベストは、人体への健康被害が明らかになり、2006年以降使用禁止となった建築資材です。
人体への健康被害が明らかとなっていることから、アスベストが使用されている建物を解体する際には、特別な処理をしてもらうことが必須となります。
費用は、アスベストの飛散レベルによって1㎡あたりの単価が変わります。

アスベスト除去費用についてまとめた記事がありますので、2006年以前に建てられた建物を所有されている方はぜひ参考になさって下さい。
解体工事の追加費用では定番?!アスベスト除去費用で最低限知っておくべきこと

お庭の解体

敷地を更地の状態にする場合、お庭にある庭石や庭木、ブロック塀、土間コンクリートの撤去をしなければなりません。
お庭の規模が大きければ大きいほど、撤去にかかる費用は高くなります。

土間コンクリートとは
土間コンクリートとは、コンクリートで作られた床のことをいいます。玄関までのアプローチや駐車場として使われることが多いです。
土間コンクリートの解体費用は、厚みや鉄筋が中に仕込まれていると割高になります。
お庭の解体費用に特化した記事がありますので、ぜひ参考になさってください。
お庭の解体費用はどれくらい?庭石・庭木などの撤去費用の目安は?

室内残置物の撤去

室内残置物とは、不要になった家具や家電、家庭ごみのことです。
建物本体の解体作業は、建物の中を空っぽの状態にしてから行います。そのため、解体業者が残置物をトラックまで運び、分類をしてから適切に処分をする手間として、残置物の撤去費用が追加されます。

室内残置物の処理は自分でできる
家庭ごみは、自治体のルールに則れば無料で処分をすることができます。家具のほとんどは粗大ごみとして処分すれば、何百円~何千円程度で済ませることが出来ます。
室内残置物の処理は、解体業者に任せるよりもご自身で処理したほうが圧倒的に費用は安く済みます。
残置物の量が多ければ手間に感じるかもしれませんが、余計な出費を減らすためにもご自身で行いましょう。
残置物の処分を自分でやって節約しよう残置物の処分は?解体工事の前に今からできる節約術

長屋の切り離し解体

自分が所有している1戸の住宅分を切り離す際に、隣家の建物全体の強度が下がらないよう配慮しなければなりません。
さらに、隣家の外壁を、切り離す前と同程度の状態に補修することが必要です。
そのため、通常の解体工事よりも坪単価が高くなるうえに、本体工事費とは別に補修工事の費用がかかります。

長屋の切り離し解体を行う場合の準備や注意点について、詳しくまとめた記事がございます。併せて参考になさってください。
長屋の切り離し解体を円滑に行うためのポイント

地中埋設物の撤去

いざ解体工事をしてみると、地中から廃棄物が出土する場合があります。この廃棄物のことを、地中埋設物といいます。
解体してみないと地中埋設物があるかどうかは分からないため、見積りには含まれません。もし解体工事中に見つかった場合は、見積り金額とは別に追加費用がかかります。

地中埋設物の具体例
地中埋設物の具体例は、排水管やコンクリートガラ、陶器片などです。
また、建物に使われていた浄化槽が出てくる場合もあります。
そのため、建物について把握していることがあれば、くまなく解体業者さんに伝えておきましょう。そうすることで、見積り後に追加で請求されるリスクを減らすことができます。

地中埋設物について詳しくまとめた記事があります。併せてご覧ください。

「地中埋設物の撤去」での不当な追加費用を避けるポイント

解体費用を予算内におさめるために

最後に、解体費用を抑える方法について説明していきます。

解体費用は、さまざまな条件によって決まるため、単純には算出できないことがお分かり頂けたかと思います。
また、「解体費用は想像していたよりも高い」と感じた方も多いのではないでしょうか。
そして、解体後に建て替えを予定している方や、違う土地に住み替えを予定している方は、「資金はできるだけ新居に使いたい」と考える方もいらっしゃるでしょう。

解体費用は様々な工夫をすることで、10万円~100万円単位で安く抑えることができます。

相見積りをとる

解体工事では、坪単価の費用幅に規定やルールはありません。
それぞれの解体業者が独自に金額を設定しているため、同じ建物を見積っても、金額が大きく異なる場合があります。
金額や工事内容を比較するために、必ず複数の業者から見積りを取るようにしましょう。

補助金や助成金を利用する

全国で空き家増加が社会問題となっている昨今、空き家の倒壊を防いだり、空き家の跡地を活用して地域を活性化するために、各自治体では補助金助成金制度を設けています。

各自治体によって、補助金を受け取れる条件は異なりますが、代表的な条件はこちらです。

  • 空き家であること
  • 空き家とは、1年以上使用されていない建物のこと。

  • 老朽化が進み、倒壊の恐れがある建物であること
  • 旧耐震基準が適用されている建物であること

上記の項目以外にも、税金を滞納していない地域内の解体業者に依頼するなど、細かい条件が設定されている自治体がほとんどです。
一度、自治体の窓口に確認してみると良いでしょう。

補助金や助成金について詳しくまとめた記事がありますので、参考にしてみてください。
【知って得する】空き家の解体補助金で工事費用の節約術!解体工事の補助金と助成金について

なお、本サイト「解体工事の情報館」では、解体費用相場とともに補助金制度の利用について、それぞれの地域ごとに記事を作成しています。
ページ内上部より、お住いの地域を入力し検索してみて下さい。

土地の売却を目的とする方へ

解体工事を検討されている方の中には、土地を売却することが目的の方もいらっしゃるでしょう。
土地を売るなら、なるべく高値で売りたいですよね。
それゆえに「更地古家付き土地、どっちのほうが高く売れるの?」と頭を抱えている方も多いかと思います。

土地を更地にして売却する場合と古家付き土地のまま売却する場合の特徴を踏まえて、それぞれメリットとデメリットを紹介します。

条件メリットデメリットこんな方におすすめ
土地を更地にして売却・土地が売れやすくなる
・瑕疵担保責任が発生しない
・解体費用の負担
・固定資産税の増加
・家の老朽化が激しい
・立地がよくない
古家付き土地のまま売却・解体費用がかからない
・固定資産税が上がらない
・瑕疵担保責任がある
・売却価格が安くなる
・早く売却を進めたい
・立地条件がいい
・家の状態がいい

土地を更地にして売却する

日本では中古物件よりも新築需要のほうが高いため、古くなった建物がある土地よりも更地のほうが売れやすい傾向にあります。

しかし敷地内を更地にするには、解体費用が必要となります。建物の構造や敷地の状態にもよりますが、ある程度大きな費用がかかるということを念頭に置かなければなりません。

古家付き土地のまま売却する

古家付き土地のまま売却する場合、建物を解体する必要がないため、まとまった金額を用意する必要はありません。
しかし、建物の状態によっては売却価格が更地よりも安くなってしまう可能性もあります。

土地の売却方法に関して、詳しくまとめた記事がございます。ぜひ参考になさってください。
古家付き土地を売却する方法とは?

【土地を高く売るために確認すること】
・家の状態や立地条件を確認する
・売却条件のメリットデメリットをよく確認した上で、解体工事をするかしないか決める

まとめ

これまで、解体費用が決まるポイントや解体費用の抑え方などについて解説してきました。

ご自身が所有する建物とさまざまな費用項目を見比べてみることで、解体費用がどのくらいになるのか、あらかた把握できたかと思います。
しかし、建物や敷地内の状況が同じ建物は一つとしてありません。

解体費用を明確にするためには、解体業者に見積り依頼をすることが必要不可欠です。
いよいよ解体業者に見積り依頼をする際には、複数の解体業者から見積りを取り、金額や工事内容をしっかり比較するようにしましょう。

しかし、初めて解体工事を検討している方にとっては、「どこの解体業者に依頼したらいいか分からない」という方がほとんどかと思います。

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また、地域の専任スタッフが工事完了まで丁寧にサポート致します。安心して解体工事を行いたい方はぜひご利用ください。