東京都台東区の解体と改修に関する補助金・助成金

近年、東日本大震災や熊本地震など大きな災害が起こり、首都直下型地震も心配されています。もし災害が起こった場合、古い家屋の倒壊によって被害を拡大させてしまう可能性があります。
東京都では、「木密地域不燃化10年プロジェクト」といって、木造住宅が密集している地域を「不燃化特区」に指定し、老朽化した建築物の解体や建替などに対して助成するプロジェクトがあります。
今回は、台東区の木造住宅密集地域、いわゆる「木密地域」における助成金についてご紹介します。

台東区の課題

大きな地震などが起こった場合、木造住宅が密集していると大規模な火災が発生する恐れがあります。その被害を最小限に食い止めるために、老朽化した木造住宅は解体をしたり、耐火建築物への建替が必要となります。台東区では、不燃化特区に存在する老朽建築物の解体や建替への支援制度があります。

台東区内の対象地域

谷中2・3・5丁目

台東区内でも木造住宅が密集している地域が、谷中(やなか)です。
台東区のホームページによると、震災や戦争による被害を受けていない地域のため、古くからの木造住宅が密集しており防災性の向上が課題となっているようです。

助成の種類


助成金は3種類あります。解体した後の計画(新築にするのか、空き地にするのか等)によってどの制度が適用されるかが決まります。
種類ごとに条件をまとめましたので、まずはあてはまる条件を確認してみましょう。

戸建建替え助成・共同住宅建替え助成

個人または中小企業が耐火建築物または準耐火建築物の住宅などに建替える場合、解体や建築設計、工事管理にかかる費用に対して助成金が出ます。

①助成の対象となる戸建建替え
ご自身が所有されている老朽住宅から、自分が住む予定の住宅(耐火建築物または準耐火建築物)

②助成の対象となる共同住宅建替え
自己所有の老朽建築物から自己所有の共同住宅など(耐火建築物又は準耐火建築物)への建替え

③助成金の内容
・老朽建築物の解体などにかかった費用 上限150万円
・新しい住宅の建築にかかった費用(設計費、工事管理費)の45/100
上限150万円

④助成の対象となる老朽建築物
築年数が木造15年、鉄骨造23年、鉄筋コンクリート造32年以上の建物

老朽建築物除却助成

※2019年(平成31/令和元年)4月8日更新

個人または中小企業の所有する老朽建築物の解体にかかる費用に対して助成金が出ます。

①助成の対象となる解体
原則として、解体後は、敷地を延焼を防ぐために有効な空き地として整備すること

②助成の対象となる老朽建築物
・昭和56年5月31日以前に建てられた木造建築物など
・延焼を防ぐうえで危険だと認められる建築物

③助成金の内容
老朽建築物の解体撤去にかかった費用×1/3(限度額:50万円)

三世代住宅助成

既存の「住まいの共同化と安心建替え支援制度」の「三世代住宅助成」を、上記1の「戸建建替え助成・共同住宅建替え助成」と併用して助成金が出ます。

①助成の要件
・「接道面の端から端までの幅員50cm以上の歩道状空き地」という空き地要件を満たし、住戸専用面積70㎥以上、居室4室以上
・住戸内が階段などでつながっていて、各階に消化器を設置するなどの防災上の配慮をした住宅を建てる
・親と子と孫の三世代が同居する場合

②助成金額
120万円

助成金以外の支援

士業(専門家)派遣

権利や税金、建築計画などの、自分だけではわからない分野の相談にのってくれる専門家(建築士、弁護士、税理士、ファイナンシャルプランナー等)の派遣を行ってくれます。

派遣の対象者
老朽建築物またはその建築物が建っている土地の所有権を有する個人

権利の移転や建替えなどに関する相談に対して、無料で専門家を派遣してもらえます。1回2時間程度、相談にのってもらえます。
年に5回まで再相談にのってもらえますが、その都度申請が必要です。

固定資産税・都市計画税の減免(東京都)

台東区では、建替えだけでなく、工事後にかかる固定資産税や都市計画税の減免も行なっています。最長5年間の固定資産税の減免を受けることができます。必要な条件は以下の通りです。全ての条件に当てはまる方は、事前相談の際に一緒に申請できるか検討してみてはいかがですか?

1.不燃化のための建替えを行った住宅にかかる固定資産税・都市計画税の全額減免
・取り壊す家屋が木造、または軽量鉄骨造であること
・新築した住宅が耐火建築物または準耐火建築物であること
・取り壊した家屋と新築した家屋の所有者が原則として同じであること
・平成26年4月1日から平成32年12月末までの間に取り壊されていること

2.防災上危険な老朽住宅を解体した更地にかかる固定資産税・都市計画税の8割減免
・取り壊す前に、防災上危険な老朽建築物であると区から認定を受けていること
・防災上有効な空き地として適正に管理されていると区から認定を受けていること
・平成26年4月1日から平成32年12月末日までの間に取り壊されていること

助成金を受け取るステップ

助成金を受け取るまでに以下のステップがあります。
一般的な建築計画よりも時間のかかる申請ですので、時間には十分な余裕を持ってスケジュールを組みましょう。

工事の前に行うこと

工事の前に行うこと
①事前相談
②基本計画
③申請書類の提出
④承認通知書を受領
⑤着手報告書の提出


①事前相談
区役所の地区整備課へ相談に行きましょう。ここで申請に必要な書類も受け取ることができます。

②基本計画
上記の、「士業(専門家)派遣」制度を利用して、専門家と相談しながら、建替えや解体のスケジュールなどおおよその計画を立てましょう。

③申請書類の提出
承認申請書を作成します。建替えをする場合は、建築確認申請の準備も必要です。

④承認通知書を受領
申請書類の審査後、区から承認通知書が届きます。この通知を受け取ってから設計や解体、新築工事を始めましょう。建替えをされる方は、このタイミングで建築確認申請を行います。

⑤着手報告書の提出
「戸建建替え助成・共同住宅建替え助成(三世代助成の併用)」「老朽建築物除却助成」の着手報告書の提出

工事の後に行うこと

工事の後に行うこと
①解体工事
②完了報告書・助成金交付申請書・誓約書の提出
③助成金交付決定通知書を受領
④助成金交付請求書の提出
⑤助成金を受領


①解体工事、新築工事
工事が完了したら「検査済証」、更地にしたら「閉鎖事項証明書」を準備します。

②完了報告書・助成金交付申請書・誓約書の提出
これらの書類を提出すると、区で審査や現場検査が行われ、助成金が交付されるかどうかが決まります。

③助成金交付決定通知書を受領
交付決定されると、助成金交付決定通知書が届きます。

④助成金交付請求書の提出
最後のステップです。助成金交付の請求書を提出しましょう。

⑤助成金を受領
区から助成金が振り込まれます。

まとめ

いかがでしたか?希望する助成金制度の内容や流れについてイメージできましたか?
申請することを決めたら、まずは台東区役所都市づくり部地区整備課への事前相談が必要です。解体したい家屋の状況を詳しく伝え、希望する解体工事にはどんな助成金制度が当てはまるのか、しっかりと確認しましょう。

問い合わせ先

台東区役所都市づくり部地区整備課
電話:03-5246-1365(直通)
メール:seibi@city.taito.tokyo.jp