解体工事における不用品の処分|自分で片付ける方法や業者での処分費

解体工事を行うにあたり、多くの方が悩まれること。

それは、『不用品の処分をどうするか?』という問題です。

解体工事の前に、不用品は自分たちで綺麗に片付けたい
遠方に住んでいて、不用品の仕分けができない
相続した家がゴミ屋敷状態で、とても手を付けられない

このように、解体工事をされる方々の想いや境遇は様々です。

そこで本記事では、解体工事における不用品の処分について詳しく解説していきます。

解体工事の不用品処分についてお悩みの方は、本記事を参考になさってください。

解体工事の前に不用品はすべて撤去する必要がある

結論から言うと、解体工事の着工前には“不用品がすべて撤去されている状態”にする必要があります。

ただし、不用品の処分は必ずしも自分たちで行う必要はなく、解体工事を行う解体業者に一任することも可能です。

具体的な処分方法については、後述する『【不用品の処分方法①】自分で処分する』と『【不用品の処分方法②】解体業者に処分をお任せする』にて、それぞれ解説していきます。

自分でどこまで片付ければいいのか?

ご自身での不用品の処分は、分別や運搬に手間ひまがかかるものです。

そのため、「どこまで片付ければいいの?」「自分で絶対やらなくちゃいけないことはある?」「残しておいてもいいものは何?」といった疑問を抱く方も多いはずです。

不用品の処分をご自身でどこまで行うべきかについては、一概に定められた決まりはとくにありません。

ですから「すべて自分で処分する」「一部は自分で処分し、残りは業者にお願いする」「すべて解体業者にお任せする」といった具合に、ご自身のおかれた状況に合わせて処分する範囲を決めることができます。

解体工事の前に処分すべき不用品の例

解体する建物がご自分の家である場合、家の中にどんな物があり、何を処分すべきかは明白です。

しかし、解体工事をされる方々の中には「行ったこともない疎遠な親戚の家を相続した」「遠方に住んでいて現場を確認できない」といった特別な事情を抱えている方も多く、解体する建物の中に何があるのか分からず不安を感じられているケースも珍しくありません。

実際、不用品の量は物件によって異なり、元々あまり物が置いていない空き家もある一方で、ゴミ屋敷のような状態になっている空き家もあります

そこで、一般的に空き家の中によくある不用品の例をご紹介いたします。蓋を開けてから慌てることがないよう、ぜひ参考になさってください。

不用品の種類
家庭ごみ可燃ごみプラスチック・ビニール類(CD、ビデオテープなど)、
革製品(靴、カバンなど)、ゴム製品(長靴など)、
衣類、紙類、植木の枝葉(少量)
不燃ごみ小型家電(アイロン、ドライヤーなど)、
金属製品(傘、鍋、包丁など)、乾電池、
蛍光灯・電球、ガラス・陶器(食器、グラスなど)、
化粧品や調味料のビン、油の入っていたカン
資源ごみ新聞・チラシ、本・雑誌類、紙パック、ダンボール、
飲食用ビン、飲食用カン、ペットボトル、発泡スチロール
粗大ごみテーブル、椅子、食器棚、ベッド、机、布団、
カラーBOX、衣類収納ケース、自転車、電子レンジ
リサイクル家電エアコン、テレビ、洗濯機、衣類乾燥機、冷蔵庫、
冷凍庫、パソコン

解体する家の中には、このような不用品が残っていることがあります。

※上記はあくまでも一例です。ごみの分別は、各自治体によって異なります。

【不用品の処分方法①】自分で処分する

解体工事前の不用品処分は、ご自身で行うことができます。

不用品を自分で処分するメリット・デメリットは、下記の通りです。

メリット解体工事の見積りに加算される不用品の処分費が少なく済む
メリットフリマアプリやリサイクルショップで、第三者に譲ることができる
デメリット分別や運搬に手間ひまがかかる

一般的に、解体工事における不用品の処分費は、不用品の量によって金額が増減します。そのため、あらかじめ不用品をご自身で処分しておけば、解体業者が処分する不用品の量が減り、見積りに加算される不用品の処分費が少なくなります

まだ使用できる不用品については、フリマアプリへの出品やリサイクルショップに買い取ってもらうことも可能です。ただし、売上金は不用品の種類や状態などにもよるため、一概に期待できるとは言い切れません。しかし、第三者に譲ることで、粗大ごみとして処分する際の手数料やリサイクル料金の発生を防ぐことができます

不用品を自分で処分するデメリットは、不用品を分別・運搬するのに手間ひまがかかることでしょう。

「家庭ごみ」の処分について

解体する家にある家庭ごみ(可燃ごみ・不燃ごみ・資源ごみ)をご自身で処分する場合、特別な手続きや費用は発生しません。

各自治体の定めた分別方法や回収日を守り、ごく一般的なごみ出しと同じように適切に処分を行います。

ただし、一度に大量のごみを出してしまうと、同じごみ捨て場を共有している近隣の方々のご迷惑となることがあります。解体工事が始まる1~2ヶ月前から、こまめにごみ出しを行っておくとよいでしょう。

「粗大ごみ」の処分について

解体する家にある粗大ごみ(家具・家電など)をご自身で処分する場合、「自治体に粗大ごみの収集に来てもらう」「自分で粗大ごみを指定場所へ持ち込む」のいずれかの処分方法を選ぶことになります。

いずれにせよ、自治体に粗大ごみを処分してもらう場合は、電話やインターネットなどで事前の申し込みを行う必要があります。

なお、引っ越しシーズンなどで粗大ごみの収集が混み合っている場合もあるので、申し込みは早めに行うようにしましょう。

「粗大ごみ」とは?
粗大ごみとは、家具・寝具・家電などを中心に、一辺の長さが概ね30cmを超える家庭から出る大型のごみのことです。
なお、粗大ごみであるかどうかは品目ごとに判断されるため、分解などをして小さくしても、粗大ごみであることに変わりはありません
「家電リサイクル法」について
家電リサイクル法」により、エアコン、テレビ、洗濯機・衣類乾燥機、冷蔵・冷凍庫は粗大ごみとして扱われず、リサイクルすることが義務付けられています。該当する家電は、「家電販売店に引き取りを依頼する」「家電リサイクル受付センターに申し込む」「自分で指定引取場所に持ち込む」などの方法で処分を行い、処分をする者はリサイクル料金を支払います
リサイクル料金についての詳細は、下記リンクをご確認ください。
参考 RKC 一般財団法人家電製品協会 家電リサイクル券センターRKC 一般財団法人家電製品協会 家電リサイクル券センター

自治体に粗大ごみの収集に来てもらう

自治体に粗大ごみの収集に来てもらう場合は、申し込みの際に収集の日取りと場所(玄関先など)を決めます

申し込みが済んだら、収集日までに手数料ぶんの「粗大ごみ処理券」をコンビニなどで購入しておきましょう。粗大ごみの処分にかかる手数料は、品目ごとに決まっています。

収集日になったら、粗大ごみ処理券を粗大ごみに貼り付け、申し込みの際に決めた場所に出しておきます

なお、粗大ごみの処理にかかる手数料は、自治体によっても異なります。ご参考までに、東京都大田区の粗大ごみ品目一覧を載せておきますので、だいたいどの程度の手数料がかかるのか知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

参考 大田区ホームページ:粗大ごみ品目一覧大田区ホームページ:粗大ごみ品目一覧

自分で粗大ごみを指定場所へ持ち込む

自分で粗大ごみを指定場所へ持ち込む場合は、申し込みの際に持ち込む日取りを決めます。当日は、自家用車などを使用して、指定された場所に粗大ごみを持ち込みます

また、持ち込みの場合は、粗大ごみの品目によって手数料が免除(無料)または減額となることがあります。

手数料がかかる粗大ごみがある場合は、粗大ごみ処理券を購入し、貼り付けた状態で指定場所へ持ち込みましょう。

不用品を第三者に譲る場合

不用品を自分で処分する場合、まだ使用できるものは第三者に譲ることもできます

よく使われる代表的なツールには、「フリマアプリ」「リサイクルショップ」「掲示板アプリ」などがあります。

【フリマアプリに出品する】
不用品は「メルカリ」「ラクマ」などのフリマアプリ出品することができます。
自分の好きな金額に出品金額を設定できるメリットがありますが、送料が発生するため大型の家具・家電などには不向きかもしれません
また、売れるまでに日数がかかったり売れなかったりする場合もあるので、解体工事に間に合うようスケジュールにゆとりを持って出品する必要があります。
参考 メルカリ スマホでかんたん フリマアプリメルカリ 参考 ラクマ(旧フリル) | 楽天のフリマアプリ - 中古/未使用品がお得!フリマアプリ ラクマ
【リサイクルショップで買い取ってもらう】
不用品は、リサイクルショップで買い取ってもらうこともできます。
すぐに査定金額が分かるのが利点ですが、買取価格が思いのほか安かったり値段がつかなかったりする場合もあります。
セカンドストリート」「ハードオフ」などの大手リサイクルショップでは出張買取も行っているので、大型の不用品の運搬にお困りの方には便利です。
参考 セカンドストリート|リユースショップ ブランド洋服・バッグ・家具・家電等の販売買取セカンドストリート|リユースショップ ブランド洋服・バッグ・家具・家電等の販売買取 参考 中古品の買取・販売ならハードオフ | 楽器・家電・家具など取扱商品多数のリサイクルショップ株式会社ハードオフコーポレーション
【掲示板アプリで欲しい人を募る】
ジモティ」などの掲示板アプリには「中古あげます・譲ります」といったページがあり、不用品の譲渡が盛んに行われています。
都道府県・市町村ごとにページが分かれているので、解体工事を行う地域のページで不用品をもらってくれる人を募ることができます。
参考 ジモティー 無料の広告掲示板ジモティー

【不用品の処分方法②】解体業者に処分をお任せする

解体工事前の不用品処分は、解体工事を行う解体業者にお任せすることが可能です。

解体業者に処分をお任せするメリット・デメリットは、下記の通りです。

メリット分別や運搬に手間ひまがかからない
デメリット解体工事の見積りに、不用品の処分費が加算される
デメリット家庭ごみが産業廃棄物扱いになるため、自分で処分するより割高になる

不用品の処分を解体業者に依頼すれば、当然ながら自分で分別や運搬をする手間ひまが発生しません

しかしながら、解体業者が不用品を処分すれば、処分にかかった費用が解体工事の見積り金額に加算されます。

また、家庭ごみはご自身で処分した場合「一般廃棄物」の扱いであるため処分費がかかりませんが、解体業者が処分した家庭ごみは「産業廃棄物」の扱いとなり、処分費が発生します

解体工事で出る廃材と一緒に処分してもらえるケース
家を解体した際に発生する木材・金属・プラスチックなどの廃材は、産業廃棄物として解体業者が適切に収集・運搬を行います。この時、解体業者によっては依頼主の負担を減らすため、不用品の一部(木製のタンスや食器棚など)を廃材と一緒に無料もしくは格安で処理してくれるケースがあるようです。
ただし、こういったサービスを行っているかどうかは解体業者によって異なります。気になる方は、事前に解体業者に問い合わせをしましょう。
解体業者の「収集運搬許可」を確認しよう
解体業者が産業廃棄物を収集・運搬するためには「収集運搬許可」という資格が必要になります。しかし、解体業者の中に収集運搬許可を保有していない業者が存在し、産業廃棄物の収集・運搬を他者に外注するケースがあります。
その場合、業者間に発生する中間マージンが見積り金額に上乗せされるため、解体業者を選ぶ際は「収集運搬許可を保有しているかどうか」を確認することをおすすめします。

解体業者による不用品処分の見積り事例

不用品の量や種類はご家庭ごとに異なるため、不用品の処分費は一概にいくらと言い切れません。また、解体業者によって費用の算出方法や単位も異なります

とはいえ、解体工事を行った人が不用品の処分にいくら支払っているのか、気になるところですよね。

そこで、当協会を介して実際に行われた解体工事の見積り事例をご紹介いたします。

不用品の処分にどのくらいの費用を支払っている事例があるのか、ぜひ参考になさってください。

なお、表の黄色い部分が、不用品処分の見積り項目です。「数量」や「単価」は、解体する物件ごとに異なります。

見積書における不用品処分費の表記について
解体工事の見積書には、様々な費用項目が記載されています。
その中で、不用品の処分にかかる費用については「室内残置物撤去費(または残置物撤去費)」などと表記されることが多いです。

【見積り事例①】「立米(㎥)」で算出されるケース

下記の見積りは、処分した不用品の量(㎥)で処分費を算出した事例です。

こちらの解体業者では、処分する不用品の単価を1㎥あたり8,000円と定めており、実際の解体工事では28㎥の不用品を処分したため、室内残置物撤去費として224,000円が発生しています。

建物の種類/構造木造住宅2階建て
坪数30坪
建物解体費用80万7,300円
総額150万円
品名数量単位単価金額
木造住宅2階建て3026,910807,300円
CB倉庫1階建て1115,273168,000円
養生費210800168,000円
植木・植栽撤去328,00084,000円
室内残置物撤去288,000224,000円
ブロック塀撤去10円
諸経費0円
値引き-67,404円
小計1,383,896円
消費税116,104円
合計金額1,500,000円

【見積り事例②】「車両の数(台)」で算出されるケース

下記の見積りは、不用品の収集・運搬に使用した車両の数(台)で処分費を算出した事例です。

こちらの解体業者では、処分する不用品の単価を車両一台あたり35,000円と定めており、実際の解体工事では車両10台ぶんの不用品を処分したため、室内残置物撤去費として350,000円が発生しています。

建物の種類/構造木造住宅2階建て
坪数30坪
建物解体費用112万5,895円
総額221万4,000円
品名数量単位単価金額
木造住宅2階建て3037,5301,125,895円
CB倉庫1階建て1119,741217,152円
養生費286600171,612円
土間コンクリート撤去191,16822,200円
ブロック塀撤去170,560円
植木・植栽撤去235,00070,000円
門扉撤去1箇所10,000円
室内残置物撤去1035,000350,000円
諸経費20,000円
値引き-7,419円
小計2,050,000円
消費税164,000円
合計金額2,214,000円

【見積り事例③】「一式」で算出されるケース

下記の見積りは、不用品の処分費を「一式」で算出した事例です。

こちらの解体業者のように、細かい測量は行わず、処分した不用品を全てまとめて「一式」として扱うケースもあります。

建物の種類/構造木造住宅2階建て
坪数25坪
建物解体費用84万5,500円
総額126万3,600円
品名数量単位単価金額
木造住宅2階建て2533,820845,500円
養生費1100,000円
植木・植栽撤去135,000円
室内残置物撤去1165,000円
諸経費25,000円
値引き-500円
小計1,170,000円
消費税93,600円
合計金額1,263,600円

まとめ

本記事では、解体工事における不用品の処分について詳しく解説してきました。

不用品の処分方法やかかる費用について、大まかなことがお分かり頂けたのではないでしょうか?

不用品の処分は自分たちで行う必要はなく、解体業者にお任せすることも可能です。

ご自身のおかれた状況にあわせて、無理のない処分方法を決めましょう。

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