ビル、マンションの解体工事で確認しておきたいポイント

解体工事は、普段生活する中であまり馴染みのない工事です。
しかし、解体工事をしなければいけない機会というものは突然訪れるもの。
今回はそんな突然訪れる解体工事から“ビルやマンションの解体工事”にフォーカスし、大きな鉄骨・RC造の建物を解体する際に注意すべきポイントや事前に確認しておくべきポイントについて解説させていただきます。

経営しているマンションが古くなってきたから、解体して建て替えたい
ビルを相続したはいいが、解体業者の選び方がわからない…
といったように、現在ビルの解体についてお悩みの方はぜひご覧ください。

ビルやマンションと一般住宅の解体の違いは?

木造が主流で重機解体に加えて手壊しが用いられることが多く、比較的小規模な工事となる一般住宅の解体に対して、ビルやマンションの解体工事では

  • 解体工事ができる業者の基準
  • 用いられる解体方法
  • 事前に気をつけるポイント
などが異なります。

大規模な解体工事には建設業の許可が必要となる

解体工事では、解体工事業の許可に加えて建設業の許可を取得している業者でなければ、見積り金額が500万円以上の解体工事を請け負うことができません。
参考 建設産業・不動産業:建設業の許可とは国土交通省 一般家屋の解体と比べビルやマンションの解体工事は大規模なため、工事にともなう危険性が高まるため、適切な安全管理や綿密な施工計画を実現できる業者にのみ解体が許可されているということですね。

解体の内容の違い

ビルやマンションの解体にはさまざまな工法があります。

  • 地上からハイリフト重機のアームを伸ばし取り壊す地上解体
  • ビルやマンションの上にクレーンを置き上層階から崩す階上解体
  • 建物をフロアごとにカットし、
    出来たブロックを地上に下ろすブロック解体
  • 上部を“ハット”と呼ばれる囲いで閉鎖し、
    ハットの内部で解体をしてハットを下ろしていく上部閉鎖式解体
  • 下の階にジャッキを設置して建物を支え、
    下の階から解体してビルを下ろしていくだるま落とし式解体
この5つの方式が現在の主流と言ってよいでしょう。
どれも規模が大きい上、住宅の解体では出番のない重機が主役となることが多いため、金額の増加と施工可能な業者を限定する必要があるのですね。

また大規模な工事であるゆえに、地中杭アスベスト(石綿)の解体といった住宅でも必要になる解体の費用が大きくかかることがあります。

地中杭は抜く?抜かない?

地中杭は、建物の地盤を補強するために基礎に打ち込まれる杭のこと。ビルやマンションといった大きな建物を建てる際や、地盤が弱い地域で建物を建てる際に用いられることが多いです。
地中杭は建物を解体した後の土地活用を見据えた場合、基本的に抜いておくことが多いです。
そんな地中杭を撤去する杭抜き工事ですが、全体的に高額になりやすい工事な上、大きな建物の場合はさらに金額が増加します。

解体工事後の売却を見据えた地中杭の撤去について、このような質問と回答がありました。

質問

解体工事に伴う杭基礎撤去についての質問です。
空き家を解体して売却する予定です。解体工事で基礎をめくると杭基礎がでてきました。

○媒介契約を結んでいる不動産の見解

  • 抜くことを進めます。
  • 抜かないと売却価格も下がるし売却しにくい。
  • 抜くことによって近隣への影響はまずない。
  • 抜かずに売却したら後々トラブルになる。

○知り合いの建築士の見解

  • 抜く場合は慎重に。
  • 木造の家に杭基礎をしているということは、地盤が弱いので安易に抜くと地盤沈下の恐れがある。隣地境界付近の杭を抜くのは慎重に。
  • 売却後地盤沈下すると買主の責任か売主の責任かトラブルになる。
  • 近隣がすべて杭基礎をしているなら心配なし。
  • 重要事項説明に杭基礎ありと明記して売却可能。

○解体業者の見解

  • 売却なら抜くのが一般的。
  • 地中4m~5m以上は専用の重機が必要。
  • 別途費用発生。

家の詳細です

  • 築50年~60年の木造の家
  • 敷地面積は約130坪
  • 建物面積は1F約60坪
  • 図面なし
  • 解体後売却予定
  • 杭の本数、長さ不明
  • 北隣3階建てマンション 南隣1戸建て
杭基礎を抜いて売却か、抜かずに売却かどうしたらいいのでしょうか?
また、杭基礎撤去費用は1本いくらくらいなのでしょうか?

どなたか詳しい方ご教示ください。
よろしくお願いします。

回答

不動産業者です。

知り合いの建築士の見解どおり、重要事項説明に杭基礎ありと明記すれば抜かずとも売却は可能です。

ただし、可能なだけで売れるかどうかは別の問題です。

地盤補強工事は建築する建物の規模や構造・重量によって違っていますので、今ある杭が邪魔になるかもしれません。

そうなれば当然撤去ということになります。

そのような手間暇のかかる土地が売りやすいかどうかです。

それでも売れると思うなら、抜かなくても構わないでしょう。

引用:Yahoo知恵袋

引用:解体工事に伴う杭基礎撤去についての質問です。空き家を解体して売却する予定… – Yahoo!知恵袋

地中杭の扱いは、解体後の利用方法やその時の現場の状況によっても異なります。
地中杭があった場合必ず抜かなければならない、というわけではないため、まずは現場を確認し、解体業者や不動産屋などと相談しながら慎重に事を運びましょう。
解体工事で「杭抜き」はやるべきか?安全面からメリットとデメリット アイキャッチ地中杭の撤去費用は高額?杭抜き工事の必要性とは

アスベストは使われている?使われていた場合の処理は?

地中杭と同じように気をつけておきたいのが、建物にアスベスト(石綿)が用いられていた場合の解体工事です。
アスベストの解体には専用の認可が必要であり、場合によっては建物本体を解体する業者とは別に專門の業者を呼ばなければならない場合もあります。
また、アスベストの処理費用はアスベストが使われている範囲や数量、アスベストのレベルによっても変化します。
こちらもあらかじめの現地調査当時施工した業者などへの確認で、しっかりと見積りをとっておきましょう。 家 調査解体工事のアスベスト調査、なぜ行う?詳しい手続きの方法も解説 アスベストの「レベル」とは?アスベストの解体費用はどれくらい?

まとめ

ビルやマンションの解体では、解体工事業に加えて建設業の許可が必要となります。また、金額が大きくなることもあり、通常の解体に比べ強く意識しておきたいポイントが多く存在します。

  • 建築図面を用意しておき、より正確な見積りが出るようにする
  • 施工できる業者を絞り込み、相見積りをとる
  • 施工業者にアスベストの有無や地中杭の数を確認しておく
  • 解体工事後の土地活用計画を明瞭にする
  • 工事前や工事中に近隣の方々への周知をしておく
といった点に注意しておき、失敗のない解体工事を行いましょう。

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