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空き家にしておくことで近隣へ及ぼす影響とは?

最近、歩いていると空き家を見かけることが多くなりました。最寄駅までの10分ほどの間に、片手では収まらない数の空き家があります。家の近くに空き家があるという人も多いと思います。管理する人のいない空き家は、木が生い茂り、家の周辺はツタが絡まりついています。ポストは定位置からおち、外門が傾きかけています。景観を損ねるだけでなく倒壊の危険すらある建物も少なくありません。

割れ窓理論と空き家の関係

かつて犯罪が多発したニューヨークでは「割れ窓理論」の話がよくされました。「割れ窓理論」は、アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリング博士によって提唱されたもので、「1枚の割れたガラスを放置すると,いずれ街全体が荒れて,犯罪が増加してしまう」という理論です。

ニューヨークは、かつて,犯罪多発都市でした。当時、市長だったジュリアーニ市長は「割れ窓理論」にもとづき、割られた窓の修理や落書きなどの消去とともに軽微な犯罪の取り締まりを強化しました。その結果、犯罪が大幅に減少したといわれています。

割れた窓をそのままにしておくと、それが無関心の象徴となり、犯罪が多発してしまいます。放置された空き家は、都会の「割れ窓」のような存在になってしまいます。空き家にしておくことによって、どのような問題があるのか、考えてみたいと思います。

割れた窓ガラス

空き家にしておくことの問題:近隣住民への迷惑

環境の悪化

一戸建ての家には庭があることも多く、季節のよい時には数週間ほうっておくだけで、雑草だらけになってしまいます。木があると刈り込まないと枝葉が茂りすぎてしまい、外観を損なうだけでなく、隣の家の敷地にも枝葉が侵入し、迷惑をかけることになります。

また、草や木が生い茂るので、動物や虫が集まりやすくなってしまい、スズメバチの巣ができたり、野良猫や、ネズミの繁殖の場となってしまいます。

このような空き家は、その空き家だけでなく、近隣の住宅へも影響を与えてしまうことがあります。汚い空き家の隣の家は買い手がつきにくくなり、不動産価値が下がってしまうなど、周辺の住宅の売買にも悪影響を及ぼします。
家の価値

不審者の侵入

家財道具や布団を置いたままの空き家には不審者が侵入し、そのまま寝泊まりしていたという事例があります。勝手に出入りしている怪しい人物がいたりすると、近隣に住む人たちも心配です。警察に通報しようと考えるかもしれません。

また、他の地域では、ある人が親の家を放置していたところ、高校生が侵入して、たばこや飲酒をするたまり場になっていたそうです。知らないうちに非行の温床になる場を提供してしまっていることもあります。

放火

火事の原因が消防庁から発表されており、平成26年度の総出火件数は、43,741件ありました。

出火原因別にみると、「放火」4,884件(11.2%)、「たばこ」4,088件(9.3%)、「こんろ」3,484件(8.0%)、「放火の疑い」3,154件(7.2%)、「たき火」2,913件(6.7%)、の順となっています。放火の疑いも含めると、すべての火事のうち約5件に1件は放火となっています。

人の住んでいない空き家は人の目が届かず、しかも枯草やゴミなどの燃えやすいものが放置されているため、放火の標的となりやすいようです。火事になると、火事後の建物撤去を含め、罹災証明書の発行など、いろいろな手続が必要となってきます。また、火事の発生で近隣の方たちにも迷惑がかかってしまうことにつながります。

空き家の火事

家屋の倒壊

空き地、空き家の相談の中で一番多い相談ごとは、老朽化した家の倒壊の危険性についてだそうです。建物は使わなくなると急激に老朽化していきます。日本の家屋は木造建築のものが多く、定期的な換気ができていないとどんどん傷んでしまいます。

また、人の出入りがなく長い時間玄関や窓を締め切った空き家では、空気が滞ってしまい、湿気がたまりやすく、あっという間にカビが繁殖してしまいます。特に、梅雨の時期や夏場など湿気が多い時期は要注意です。

シロアリの侵入によって柱や壁に穴が開いてしまうこともあり、発見が遅れると、雨漏りによる湿気増加によりさらに空き家の浸食が進んでしまいます。ひどくなると、構造物としての役目を果たすことができなくなってしまうのです。

また、昭和56年以前の旧耐震基準で建てられた家は、現在の耐震基準と比べると地震に弱く、小さい震度や台風、雪の重みで倒壊する危険があります。空き家になる築30~40年の家は多く見られますが、このくらいの年数があると、すでに老朽化しているうえに、放置しておけば傷みは加速します。

家の倒壊

さらに雪の多い地域では、雪国には積雪という特有のリスクがあります。雪の重みによって建物が崩壊する事例は毎年のように起きており、それが空き家ともなるとさらにリスクは大きくなります。特に湿気を含む雪の多い東北地方では、雪の重みによる空き家の倒壊事故が相次いで起きています。

たとえ雪という自然現象が原因で空き家が倒壊したとしても、所有者または占有者は法的な責任を免れることはできません。民法717条には「土地の工作物等の占有者及び所有者の責任」が定められており、土地工作物の瑕疵により他人に迷惑をかけた場合、所有者や占有者に賠償責任があると明記されています。「雪のせい」「自然現象のせい」では済まされないのです。

雪による災害は雪災といい、火災保険には雪災に対する保障が含まれています。しかし、空き家はリスクが高い上に、仮に失ったとしても所有者にとって損害とならないと判断され火災保険に加入できない事例もあるようです。空き家の管理とともに、保険加入の検討も行なうとよいかもしれません。

雪の被害

空き家化した実家が倒れて隣家に被害で損害額請求される事例も実際に起こっています。総務省の「住宅・土地統計調査」(2013年)によると、国内の空き家率は過去最も多い13.5%を占めています。また、最近では、放置された空き家が荒れ果て、一部が隣家に崩れ落ちそうな危険な状態になるというトラブルも増えています。

秋田県に実家がある東京在住の飲食店経営・Aさん(62)がいう。「雪が多かった昨冬は、5回も雪下ろしを業者に頼みました。作業員1人あたり2万円で、3人に作業してもらうので1回6万円。ひと冬30万円には頭を抱えました」

雪の重みで倒壊してしまう民家も珍しくない。雪下ろしを業者に頼むのは痛い出費だが、背に腹は代えられない。

もし実家が倒壊するなどして隣家に被害を及ぼした場合、民法第717条に定められている「土地工作物責任」に基づき、修理費など損害額を請求される。 「土地工作物責任」とは、家屋など土地に設置・保存された工作物が安全性を欠いており、それによって他人に損害を与えた場合、工作物の占有者・所有者が賠償責任を負う規定だ。

例えば降雨によって地盤が緩み石垣が崩壊して隣接する築67年の家屋(木造平屋)が全壊したケース。1998年の広島地方裁判所の判例では、石垣の全面的補修を行なっていれば崩壊を防ぐことができた可能性があったのに望ましい措置が取られなかったとして、石垣所有者の「工作物保存の瑕疵」を認めて約364万円の損害賠償が認定されている。

倒壊事故などによって死亡者やケガ人が出た場合も、「通常有すべき安全性」を欠いていた場合には賠償を負う可能性がある。
引用:週刊ポスト2015年2月13日号

危険な家屋等にしないためには

家を空き家にせざるを得ない場合には、定期的に家屋等の様子を観察し、風を通したり、雨漏りの点検などの管理が必要になってきます。

また、不測の事態に備えて、ご近所の方に連絡先を伝えておくことも有効です。いつもと状況が違う、不審者がいるようだなど、何かが起こってしまう前に連絡してもらえると、対策をたてやすくなるでしょう。

きちんと管理していると、家屋が危険な状態になることの防止になり、家屋の財産価値を高めることにもつながります。また、遠方で直接管理をすることが難しい場合は、管理をしてくれる不動産会社もあります。管理することができなければ、出費は多少かかりますが、適切な業者に頼むことで安心することができるでしょう。

まとめ

空き家にしておくことの問題点について見てきました。空き家にして適切な管理をしていないと、近隣の方へ迷惑をかけることになってしまいます。例えば、環境の悪化、不審者の侵入、放火、家屋の倒壊などです。

特に空き地、空き家の相談の中で一番多い相談ごとは、老朽化した家の倒壊の危険性となっています。日本の家屋は木造建築のものが多く、定期的な換気ができていないとどんどん傷んでしまいます。また、昭和56年以前の旧耐震基準で建てられた家は、現在の耐震基準と比べると地震に弱く、小さい震度や台風、雪の重みで倒壊する危険があります。

家を空き家にせざるを得ない場合には、定期的に家屋等の様子を観察し、風を通したり、雨漏りの点検などの管理が必要になってきます。また、不測の事態に備えて、ご近所の方に連絡先を伝えておくことも有効です。

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