空き家を手放すにしても、解体工事をするにしても、まずはお家の中に残った家財道具をなんとかしなければなりません。
空き家の問題を解決するには、お片付けが必須です。
なお、空き家のお片付けで重要なポイントは2つあります。
ひとつは、お家に残った家財道具のうち、価値あるものを少しでも高く売ること。
もうひとつは、不要なもので、かつ価値がないものをなるべく安く処分することです。
この記事では、以上2つのポイントに沿ってお片付けの手順を解説していきます。
1.徹底的に価値があるものを探して売却する
空き家のお片付けは取り組む順番が大切です。
取り組む順番を意識するだけで、費用を抑えられるだけでなく、効率的に片付けが進められます。
なんとなくで片付けを始めてしまうと、作業の途中で「これは価値があるかもしれない!」「これはまだ使えるだろうか?」といった迷いが生じて、つい作業を先延ばしてしまう危険があります。
なので、まずは1.徹底的に価値があるものを探して売却する。続いて、残った2.不用品はなるべくコストを掛けずに捨てる。以上の順番を意識してお片付けを進めましょう。
それではまず、徹底的に価値があるものを探して売却する手順から詳しく見ていきましょう。
家の中には意外と骨董品が眠っている
空き家の片付けでは、事前に価値を把握していないのが原因で、高額な骨董品を誤って捨ててしまったり、価値のわからない業者に処分されてしまったりするような事故が起こりがちです。
価値あるものをなるべく高く売るには、そもそも価値があることに気づいてあげなければなりません。
まずは、実際に高額で取引される骨董品に、どのようなものがあるのか見てみましょう。
以上は、ほんの一例です。
うちには骨董品やビンテージ品はない!と断言される方でも、案外、お家の中には思わぬお宝が眠っているものです。
とりあえず専門業者に鑑定を依頼する
とはいえ、骨董品やビンテージ品の価値を正しく判断するには専門知識が必要です。
自分でお宝の価値が分かる人は少ないでしょう。
なので、骨董品の買取業者に来てもらって、お家の中に価値のあるものが眠っていないか、漏れなく鑑定してもらうのが効果的です。
なお、業者さんに鑑定を依頼するタイミングは、なるべく早い方が良いです。
片付けに着手してしまうと、業者さんは価値のある相続品を見つけにくくなります。
部屋が荒れた状態では、正しい鑑定もままなりません。できれば作業を始める前に買取業者に問い合わせるのが理想です。
片付いていないまま鑑定をお願いしても大丈夫なの?と不安になる必要はありません。
むしろ、無駄なくお家の中を鑑定できるので、買取業者からすれば効率的に作業ができます。気になる方は実際に連絡されてみてください。電話一本で喜んで査定に来てくれます。
それよりも、選ぶ業者によっては、あなたが損をしてしまうリスクがあります。
買取業者を選ぶ時は最低限、以下の項目を確認するようにしてください。
クーリングオフに対応している
買取り業者は、たいてい現金で取引をします。
数百万円単位の高額な取引でも、即決を促すため、精算は常にキャッシュです。
査定が終わった後によくよく調べてみると、取引した金額よりもはるかに価値があったなんてケースも少なくありません。
なので、買取業者は必ずクーリングオフに対応しているところに依頼しましょう。
クーリングオフとは8日以内であれば、無条件で交わされた取引をなかったことに出来る法律です。
クーリング・オフは、いったん契約の申し込みや契約の締結をした場合でも、契約を再考できるようにし、一定の期間であれば無条件で契約の申し込みを撤回したり、契約を解除したりできる制度です。
引用:クーリングオフってなに?|独立行政法人国民生活センター
基本的に、良心的な買取業者はクーリングオフに対応しています。
もともと、価値があるか分からないものを買い取ってもらえるのだから、値段がつくだけでいい。という方は結構ですが、不安な方は、事前にクーリングオフができるかの確認もとっておきましょう。
出張費や手数料が無料
当然ながら、出張費や手数料は無料の買取業者を選んでください。
出張費が掛かる業者なら、査定金額が信用できるとは限りません。
むしろ、出張費が掛かってしまう業者を選んでしまうと、万がいち査定金額に納得できなかった時に、妥協する原因になってしまいます。
出張費や手数料を取らなくても、適正な金額で買い取ってくれる業者さんはたくさんあります。業者さんを選ぶ時はチェックしてください。
手軽に査定が依頼できる
そもそも、買い取ってもらえそうなものがひとつもなければ、買取業者に査定を依頼する必要もないし、わざわざ来てもらうのだって申し訳ない。と考える方もいるでしょう。
そこでおすすめなのが、画像をもとに、買取りができるかどうかを鑑定してくれるサービスです。
最近ではLINEアプリを使って顧客と直接やりとりをする業者さんが増えています。
ひとつでも買い取ってもらえるものがあると分かれば、業者さんを呼ぶのにも躊躇せずに済みますね。ついでにお家の中をまるごと査定してもらいましょう。
ただし、画像で鑑定が依頼できるサービスは、メールアドレスやLINEのアカウントが必要です。業者さんによっては画像鑑定をきっかけに、しつこく営業を掛けてこられるかもしれません。ご利用の際は十分ご注意ください。
おすすめの買取業者は「えんや」
買取り依頼をするなら、美術品や贈答品、骨董品全般と幅広いジャンルに対応してもらえる「えんや」さんがおすすめです。
年間なんと500件以上の鑑定実績があり、日本全国どこでも出張可能、もちろん出張費は無料です。
また、社長の遠藤さんは、鑑定経験が豊富で、電話越しでも親身に相談にのってくれます。
価値があるか判断できないものはもちろん、値段がつかないだろうと諦めていた品物も、一度みてもらいましょう。
相続、遺品整理、お家の片付けなど状況を問わず、電話一本で出張査定をお願いできます。ぜひ、問い合わせてみてください。
【お電話でのお問い合わせ】
0120-808-896

「えんや」の遠藤社長
ネットを使えば個人で出品ができる
買取業者の査定が終わっても、まだまだお金に換えられるものは残っています。
例えば、カバンや靴といった布製品を始め、家具、家電など、あなたにとっては不要なモノも、他の人からすればお金を出してでも欲しい、必需品かもしれません。
そこでおすすめなのが、インターネットサイトを使って、個人でも不用品の出品ができるサービスを利用する方法です。
みんなの出品例
いずれのサービスも、登録や出品手続きは全てサイト内で完結します。なので、空いた時間で、好きな時に作業ができるのも大きな特徴です。出品の手続きが終われば、あとは注文の依頼が入るのを待つだけです。
最近ではヤフオク、メルカリ、ジモティーなど複数のサービスがあります。
サービス | 特徴 |
---|---|
ヤフオク | オークション形式 |
メルカリ | 自由に売価を決めて出品可能 |
ジモティー | 無料の掲示板。0円~出品が可能 |
ただし、貴金属や骨董品は、インターネットサイトでの販売には向いていません。
インターネットサイトで販売をする場合、自分もしくは買い手が価格を決めるので、出品した品物が正しい金額で取引されるとは限りません。
ご自身で判断するのが難しい貴金属や骨董品は、くれぐれも、専門業者に査定を依頼して、正しい金額で買い取ってもらうようにしましょう。
不用品を買い取ってもらうには、リサイクルショップに持ち込んで、不用品としてまとめて買取査定をお願いする方法もあります。
むしろ、店舗に持ち込んで買取りをしてもらった方がはるかに楽です。
でも、ネットで商品として出品した方が、より高い金額で買い取ってもらえるだけでなく、直接次の利用者に届くので、その後もちゃんと使ってもらえる可能性が圧倒的に高くなります。
そこでもし、タダでも良いから誰か次の人に使って欲しいというものがあれば、ジモティーを使ってみてください。
ジモティーでは0円から、自由に値段を設定して出品が可能です。実際に0円で取引されているものはたくさんあります。
売るというよりは、次の人に譲るといった目的で利用するのであればジモティーはイチ押しです。
また、出品する商品によっては時間が経ってもなかなか売れない場合があります。
期間を決めて、売れない時は割り切って処分するといったスタンスで活用するのがおすすめです。
オークションの代行サービスが効果的
中には、出品サービスを利用すること自体、敷居が高いと感じる方も多いでしょう。高い確率で商品を売るためには、特徴的なコメントを考えたり、きれいで見やすい写真を撮ったり、テクニックが必要です。
ご自身で出品するのは自信がない、という方は、出品の代行サービスがおすすめです。
おまかせ出品
QuickDo
オクサポ
一度にまとめて出品したいもの送れば、各商品の紹介ページを作成して、販売までの手続きを代わりにやってくれます。
出品代行サービスを利用すれば、商品の売れる確率が上がるだけでなく、時間と手間を大幅に削減できます。
しかも、発送料は無料です。さらに、一部のサービスでは、売れ残りが発生しても商品を買い取ってくれる場合があります。
ただし、利用にあたってはそれぞれ手数料が異なります。規約をしっかりよんで利用しましょう。
最後はリサイクルショップの買取サービス
とはいえ、ネットの出品サービスだけで不用品を全て売り切るのは難しいです。
特に、大型家電や家具が最後まで残ってしまうと厄介です。
例えば、家電の中でもテレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機の4つは家電リサイクル法という法律に基づいて処分する必要があり、必ず処分費用が発生します。
品目 | 処分費用 |
---|---|
エアコン | 972円~ |
テレビ | 1386円~ |
冷蔵庫 | 3672円~ |
洗濯機乾燥機 | 2484円~ |
なので、不用品の処分に着手する前に、念のためリサイクルショップの出張買取サービスを利用するのがおすすめです。
高額な商品を専門に扱う買取業者とは違い、リサイクルショップの出張買取では思いがけない不用品に値段が付くケースがあります。
ただし、何でも買い取ってもらえるわけではありません。
例えば、全国で100店舗以上を展開する、リサイクルショップのトレジャーファクトリーさんでは、以下に当てはまるものは買取の対象外です
- 製造後で11年以上経過しているお品物
- ハロゲンヒーター・カーボンヒーター
- ペットによるキズや汚れ、タバコの匂いや汚れがある品物
- パソコン本体・パソコン周辺機器
- 製造後8年以上経過しているエアコン
- 製造後4年以上経過している液晶モニター
- ゲーム機
出張費用や手数料は基本的にはかからないと思って大丈夫です。
ただし、極稀に、高額な出張費を不当に請求してくる業者があります。
ネットの書き込みでは、出張費用だけで1万円の費用が発生したという事例もありました。
お家の中が片付かず、ムダな費用だけが発生してしまうのは避けたいですね。
業者選びの際はご注意ください。
2.不用品はなるべくコストを掛けずに捨てる
お家の中が不用品だけになったら、なるべくコストを掛けずに処分していきましょう。
なるべくコストを掛けないコツは、できるだけ自分で処分することです。
最終的に業者に依頼するのは仕方がないと思いますが、できるだけご自身で処分しておくだけで、リサイクル業者に依頼した時の費用が抑えられるのです。
例えば、日用品などの小さなゴミは、まとめてゴミの日に出せば費用は掛かりません。また、自治体のルールに沿って処分していけば、家電や粗大ごみは数百円程度から処分ができます。
とはいえ、大型の粗大ごみをひとりで処分するのは大変です。
ケガをする可能性もあります。無理のない範囲で取り組まれてください。
処分する不用品を品目ごとに確認
不用品の処分を効率的に進めるにはまず、自分で処分できるものが、どの程度あるのかを把握するのがポイントです。
不用品は日用品・家電・粗大ごみの3つに分けて処分していきます。
日用品は極力自分で処分する
不要な日用品は普段のゴミとして出せるものです。
燃えるゴミ・燃えないゴミ・資源ゴミ・不燃ゴミなど各自治体の回収日に合わせて処分してください。
なお、日用品をどれだけ自分で処分できるかが、処分費用を抑える最大のポイントです。
ありがたいことに、日用品は基本的に無料で自治体が回収してくれます。
仮に、廃品回収業者に処分をお願いした時の相場は、軽トラック1台ごとに1万円~です。
さらに、ゴミの量に関係なく、基本料金が発生するケースもあります。
日用品は可能な限りゴミの日に処分してしまいましょう。
参考 不用品回収 / 軽トラックを料金と口コミで比較! - くらしのマーケット不用品回収 / 軽トラックを料金と口コミで比較! - くらしのマーケット家電は必ずリサイクル料金が発生
電化製品のうち、テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機の4つは、家電ゴミとして処分します。
それぞれ、家電リサイクル法に定められたリサイクル料金を負担して各自治体に個別で回収してもらいます。
品目 | 処分費用 |
---|---|
エアコン | 972円~ |
テレビ | 1386円~ |
冷蔵庫 | 3672円~ |
洗濯機乾燥機 | 2484円~ |
ただし、基本的には最寄りの集積所まではご自身で運ぶ必要があります。
家電の取り外しから集積所まで運ぶ手間を考えると、場合によっては廃品回収業者に依頼した方が効率的です。
例えば、エアコンの取り外し工事をご自身でやるのは大変ですよね。
費用はできるだけ抑えたいですが、処分する家電によっては業者に依頼するのもやむおえないでしょう。
どこまでがご自身で対応できるか、状況に合わせて見極めてほしいです。
粗大ごみはルールに沿って正しく処分
日用品にも家電にも含まれないゴミは、粗大ごみとして処分します。
粗大ごみの処分方法は各自治体で異なります。
例えば、都内で粗大ごみを処分する場合、最初に管轄の自治体に問い合わせて、1点ごとに処分する粗大ごみの処分費用と回収日を確認します。
処分費用は粗大ごみの品目と大きさで異なります。その都度確認した方が良いでしょう。
処分費用が分かったら、コンビニなどでリサイクル券を購入して、処分する粗大ごみに貼り付けます。あとは、指定された日に集積所まで運んでおけば回収してもらえます。
なお、不法投棄は法律で罰せられます。
絶対にやめましょう。
不法投棄をすると、1,000万円以下の罰金刑または5年以下の懲役刑が課されるおそれがあります。
引用:不法投棄は犯罪|不法投棄で逮捕されるケースと重い罰則|刑事事件弁護士ナビ
業者に依頼した場合の費用相場
どうしても自分で処分ができずに残ってしまった不用品は、まとめて廃品回収業者に依頼して処分してもらいましょう。
費用は依頼する廃品回収業者さんごとで異なります。
見積りの方法もさまざまです。
- トラック1台ごとに料金プランがある
- 1㎥単位で測量して見積る
- 回収する品目ごとに見積る
最も主流なのは、搬送するトラックの大きさで単価が決まっている、のせ放題プランです。
例えば、不用品の回収業者、粗大ごみ回収本舗さんでは、以下のような料金プランを用意しています。
軽トラ | 1.5t | 2t | 4t | |
---|---|---|---|---|
費用目安 | 14,800円 | 34,800円 | 54,800円 | 要問合せ |
不用品の量が多ければ、トラックに詰め放題で依頼できるプランは魅力的です。
しかし、量が少なければ、回収する品目ごとに見積りを出してくれる業者に依頼したほうが、費用を抑えられそうです。
残った不用品の量にあわせて業者さんを選びましょう。
まとめ
お家をまるごと一軒、空っぽにするのは大変です。
ただやみくもに片付けに取りかかっても、作業が進まず途中で断念してしまうかもしれません。
費用を抑えて、かつ効率的にお家のお片付けをするには「売る」と「捨てる」をしっかり分けて、順序よく取り組むのが大切です。
まずは、お家の中に眠っている、価値があるかどうか分からないものを査定してもらいましょう。